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10/15 NYヘッジファンドからのマーケットアップデート

1.米中協議の結果を受けてどのようにリスクテイクしていくかは、市場参加者の誰しもが掴みかねている様子で、それよりもBrexit をテーマとしたトレードが先週から急速に活発になっている。EU の関係筋によれば、まだ多くの問題を抱えているが、水曜までに草案などの法的文章を用意し、木曜までに解決できる可能性があるとのこと。肌感覚では月内の“合意有る離脱” へのマーケットの期待は3~4割といったところか。先週も話したように、今回の急な進展は多くの参加者にとって寝耳に水の出来事であり、大きなゲームチェンジとなる可能性がある。ただ、 ポンドは4日で5%近くも上昇していることに加え、交渉も大詰めであることを考えると、合意直前に駆け引きが行われる可能性もあることから相応のボラティリティの覚悟がここからは必要と見ている。

2.米株は企業決算を受けてヘルスケアと金融株を中心に上昇。特にユナイテッドヘルスグループの決算が好調で、Medical-loss ratio (MLR:保険料収入に対する医療費支払い)が改善したことが好感されている。他のヘルスケア銘柄はまだ決算が出ていないが、ユナイテッドヘルスグループのMLRは他の企業の先行指標にもなっており、ヘルスケアの指数全体が大きくショートカバーされている。米株の印象としてはこれまで民主党のウォーレンが台頭してきたことで、ヘルスケアを大きくアンダーウェイトしてきたが、決算を開けてみると意外と好調で大きくアンワインドされた格好。エネルギーセクターといったアンダーパフォームしてきたセクターも本日は反転しており、指数全体を押し上げながらセクターのアロケーションが起きていた1日と感じている。

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