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10/16 NYヘッジファンドからのマーケットアップデート

1.昨晩、民主党の大統領選討論会が行われた。トップ候補の二人(バイデンとウォーレン)はイマイチで、特にウォーレンは足許でトップを走っていたこともあり他の候補者からの攻撃が集中したが、上手くかわすことが出来なかった印象が強い。メディケアフォーオールなど、掲げる政策は聞こえが良いが、肝心の財源については殆ど答えることが出来ず、具体性に欠ける印象を受けた人が多かったはず。また、二人とも時折感情的になるような場面もあり、総じて今回の討論会の印象は良くなかった。逆に好感度が上がったのは、理路整然と答えていた Buttigiegくらいか。メディアは比較的、ウォーレンを擁護する感じの報道が多いものも、昨日のような愛味な回答ではトランプ相手には勝ち目がないだろう。トランプは“昨晩の討論会を見たら、あいつらの中から大統領が生まれるなんて考えられないだろ?”とツィート。今回の討論会はウォーレンリスクを下げるものとなった印象を受ける。

2. 小売売上高は予想以上の落ち込みとなったが、引き続き Brexit 関連のヘッドラインが多くそれほど話題にはならず。Brexit は一進一退の中、ポンドのポジションは込み合ってきたこともあり予想通りボラタイルな展開となってきている。ただ、着実に下値は切り上がってきており、UKの金利も踏まえると既にマーケットは6割程度、合意のある離脱を織り込んだか。

3.香港人権民主主義法案が下院で可決。想定よりも早いだけでなく、超党派の支持が幅広いいことが印象的。上院でも近々、可決すると思われ、その後トランプが署名すると法案成立となる。習近平は「中国を分断させようとするものは骨の髄まで砕かれるだろう」と話しており、この間題が中国の大きな反発を生むことは想像に難くない。18年3月に台湾旅行方が成立したが、台湾と香港とでは中国における意味合いが全く異なる。中国にとって香港は完全に自国の一部であるため、今回の米国の法案は受け入れることは出来ない。仮に11月のAPEC前にトランプが署名すれば、米中首脳会談が実現せず先日出た Phase 1の合意も白紙に戻る可能性があるだろう。

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