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10/17 NYヘッジファンドからのマーケットアップデート

1. マーケットのテーマは重要な順に①Brexit、 ②ポジショニング、③経済指標といった雰囲気になっている。その証拠に本日発表された住宅着工件数や地区連銀指数は予想を下回ったものの、リスクオフサイドの動きは限定的で、Brexit の追加情報待ちとなっている。Brexit については、ジョンソン首相はEUと合意しており、次のハードルは英議会となる。19日に英議会で離脱協定案の採決が行われるが必要票 320に対して310程度しか集まらないのでは、という見方が強い。かなり展開が流動的なため読みにくいが、あえて確率をふるとすれば 19日の採決で議会を通る可能性は4割強といったところか。しかし、例え否決されたとしてもNo deal Brexit が起こる可能性は低い。否決された場合、次のアクションとして年内に総選挙が行われると考えられるが、ジョンソンの支持率動向を踏まえると保守党が票を伸ばす可能性が高く、結果として今回の離脱案が最終的に通ると思われる。

2. マーケットのポジショニングは債券ロングが最も偏っている一方、株や為替のポジションは非常に軽いという分析を行なっている。へッジファンドは1~9月の運用成績がプラス 4.9%に留まっており、一般的にベンチマークとされるS&P(年初来約+20%)を大きく下回っている。株のポジションが軽い中、株価がこのまま上がっていってしまうと、ヘッジファンドの一部はベンチマークに勝つためにレバレッジを掛けて追っかけ買いをする必要が出てくる。マーケットのポジション的には明らかに株·クロス円·金利の上昇といったリスクオンサイドがペインだと見ている。

3. 日本の外資規制強化案にHFや大手米系投資銀行からの批判が相次いでいる。財務相は先週、日本の安全保障に関わる上場企業の株式取得を外国人投資家が計画する際に義務付けている事前届出の基準を10%から1%以上に変更することを提案。ゴールドマンによると、自民党内では既に承認されており早ければ来年4月に施行される見込み。

その他、ヘッドラインだけだがトルコがシリアでの休戦に合意したとの報道でトルコリラは上昇している。制裁解除は停戦がしばらく継続した後とのこと。

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