見出し画像

どうして僕は外丸を見にプラハまで行ってしまったのだろうか?〜プラハ・ベースボール・ウィーク~

6月中旬の全日本大学野球選手権が終わると大学野球の公式戦は秋までお休みになります。この期間、各校オープン戦やキャンプ等はありますが、大きなイベントと言えば大学日本代表の国際大会です。
今年はチェコで開催されるプラハベースボールウィーク、オランダで開催されるハーレムベースボールウィークに日本代表が参加を予定していて、
例年通り、6月に平塚球場で代表選考合宿が行われ、6月24日に代表メンバーが発表されるという予定でした。

6月24日(月)

この日は大学日本代表メンバーが発表される日、何気なくSNSを見ていたら、メンバーにこんな名前があるのが見えました。

目つき悪いですね

選考合宿に招集されていたのはもちろん知っていましたが、私はこの画面を5度見ぐらいしました。

6月30日(日)

日本代表メンバーが決まってから約1週間、私はエスコンで「グンちゃんからあげ」を食べに行ったりと忙しかったため、プラハへの手配は特に何もせず、とりあえず代表合宿を見に平塚球場へ向かいました。
代表ユニフォームを着た外丸を見ながら、オランダへ行くという知り合いの方と話をしているうちに、プラハへ行くのもアリかなと思い始めました。
ということで帰宅し、航空券、ホテル、試合のチケットを全て手配しました。それはプラハ出発の5日前でした。

7月6日(土)

前日7月5日の夜遅くにプラハに到着し、午前中は思い切りプラハ観光をしました。
昔から行ってみたかった国チェコ、初めて訪れるプラハはどこを見ても想像以上に綺麗な街並みで、観光旅行だけでも十分満足できるほどの感動でした。
プラハは地下鉄、トラム、バスの公共交通機関が充実しており、特に驚いたのは路線バスもほぼ時刻通りに到着することでした。
移動時間が計算しやすいというのは、本当に助かります。

カレル橋の入り口
プラハ城あたりからの景色
旧市街広場
プラハ中央駅

そして試合会場であるEagles Parkにはお昼前に到着しました。
Eagles Parkはチェコのトップリーグであるチェコ・エクストラリーグに所属しているイーグルス・プラハの本拠地で、野球場2面、ソフトボール場3面の設備を有する大変大きな素晴らしい球場です。
またWikipediaによるとチェコ・エクストラリーグはチェコとスロバキアが独立分離した1993年から始まった30年以上も歴史のあるリーグです。また今回日本代表が参加するプラハベースボールウィークも今年で43回目を迎え、こちらも歴史ある大会です。


今回はヨーロッパ各国の野球に触れることができるのも楽しみのひとつです。

バスを降り、川に架かった頼りない橋を渡るとまず、サブ球場が見えます。

この橋を渡って球場に向かいます

サブ球場では本戦ではありませんが、リトアニア代表とU23チェコ代表が練習試合を行っていました。

そしてサブ球場の少し高い位置に今大会のメイン球場があります。

3塁側スタンドからの景色
CENTRAL FIELDがメインスタジアムです。スタンドはバックネットと3塁側のみ。

そんなサブ球場の試合をのんびり眺めていると日本代表選手を乗せたバスが球場に到着しました。

外丸さんも球場入りです。

選手は到着後、1塁後方になるサブグラウンドでウォーミングアップを行い、試合に向けての準備を行いました。

ウォーミングアップ中の選手たち
ウォーミングアップを終えた選手たち。観客がいるエリアをウロウロ歩きます。

球場周辺はビールやホットドッグなどを売っている店もたくさんあり、クラブハウスのレストランでは色々なビール、料理を食べることができます。

クラブハウス前。ヨーロッパは犬を連れている人が本当に多いです。

そして神奈川フューチャードリームスのミラン・プロコップ選手のユニフォームを着た現地のヲタクの人?もいました。

世界にはいろんな人がいます

クラブハウスの前にはメッセージボードがあり、一応外丸選手の応援コメントを書いておきました。

外丸がんばれ!!

7月6日(土)日本代表vsドイツ代表

日本の初戦の相手はドイツ代表。ドイツ代表は3Aで活躍した選手もいたり、体格も日本代表より一回り大きい、スケールのあるチームでした。
試合はいきなり1回表に青山学院大学の西川史礁の先制ツーランが飛び出し、投手陣も3人で16奪三振と7-3で快勝しました。

先制ツーランを打ち、この試合のMVPとなった西川史礁(青山学院大学)
5回10奪三振で勝利投手になった髙木快大(中京大学)
タイムリーツーベスを打った松下歩叶(法政大学)
マルチヒットを記録した山縣秀(早稲田大学)

この日の第2試合のチェコ代表vs台湾代表は急な豪雨により中止、翌日の第1試合へ延期となりました。

7月7日(日)

プラハベースボールウィークは日本代表が参加するGroupAとヨーロッパ諸国のみのGroupBと二つのグループに分かれて試合が行われました。
GroupBはギリシャ、オーストリア、ハンガリー、スロバキア、リトアニアの5カ国が参加。この日は前日の雨の影響でEagles Park第2球場でGroupBの試合も行われました。野球がマイナーな国も国際大会に参加していて、ヨーロッパでも少しずつ広がっている野球を感じることができました。

リトアニア代表
スロバキア代表
オーストリア代表

7月7日(日)日本代表vs台湾代表

暑かった昨日とは打って変わり、この日は雨が降る中での試合でした。
日本代表の先発は春のリーグ戦で慶應打線が全く打てなかった明治大学のエース高須大雅。
4回に失点し降板したものの、ランナー出しながらも3回まで無失点に抑えるピッチングはさすがでした。

台湾代表戦先発の高須大雅(明治大学)

高須くんの後を受けてマウンドに上がったのはこちらも東京六大学野球を代表するピッチャー、法政大学のエース篠木健太郎。
神宮同様ランナー出しながらも、力で抑え込む投球をプラハでも見せました。

プラハでも叫ぶ篠木健太郎(法政大学)

試合は台湾代表のエラーでサヨナラ勝ち、この試合も7回制でした。
そしてこの日のMVPも西川史礁くんでしたが、特に目立った活躍でもなかったため、チームメートから冷やかされている感じでした。

西川史礁MVPにツッコミいれたそうな選手たち
まんざらでもなく満面の笑みの西川史礁


「どうして僕は外丸を見にプラハまで行ってしまったのだろうか?」

わずか2日間でしたが、初めてのヨーロッパでの野球観戦は想像以上に楽しめました。日本から来た方、他のヨーロッパの国から来た方ともお話することもでき、野球の人を引きつける魅力というものをあらためて感じた時間でした。
肝心な外丸選手と言えば終始リラックスしていた彼を見ることはできましたが、私がプラハ滞在中に登板することはなく、外丸プラハチャレンジは一応失敗に終わりました。
今回のプラハ遠征は「外丸が登板しなかったこと以外は最高!」でした。

帰りはルフトハンザ航空のプラハ~ミュンヘン~羽田のフライトを予定してましたが、帰国前日の夜にプラハ~ミュンヘン便が欠航になり、急遽、プラハ~パリ~羽田に変更となりました。
面倒なことになったなと思いましたが、パリ~羽田便がANAのプレミアムエコノミーにアップグレードしてもらうというラッキーがありました。
快適な旅で羽田に到着して思ったことは、やっぱり「外丸が登板しなかったこと以外は最高!」ということでした。

今日7月12日からは舞台をオランダへ移し、日本代表はハーレムベースボールウィークで戦います。
選手たちは疲れもあると思いますが、コンディションには気をつけて、良い結果を日本に持ってきて欲しいと思います。
行きたかった国のチェコに行くキッカケを作ってくれた外丸には少しだけ感謝しつつ、彼のオランダでの活躍を日本から応援したいと思います。

オランダでも外丸がんばれ!!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?