見出し画像

描いて消して消して

先週は二回絵画教室に行った。

パースを学ぶ目的のデッサンで、今までの課題よりも段違いで難しい。
まずはエスキースを描いてから、画用紙にアタリとして落とし込んでいくのだが、目に見えている形と手が描き出す線がいつまでも一致しない。

こっちを気にかければあっちが狂う。
の繰り返し。

しかもデッサンって個性があるらしい、ということが最近わかった。もちろんパース含め「正しさ」はあるのだけれど、みんなが一枚の「正解」を目指しているわけではないようだ。
全員が上手い人で全く同じモチーフを描いたとしても、出力結果は同じにはならない。
実際、ほかの生徒によるりんごの絵と、私が描いたりんごの絵は全然違って驚いた。

だから、いくら正確さが求められるデッサンといえど、こうすればよいという唯一解はなく、自分の個性もまだわからず、ただ頭の中にだけあるイメージとそうなってくれない画面を行ったり来たりするのだ。


先生に「焦らないで」と言われ、特にそういうつもりはなかったのに、何度も焦るなと声をかけられた。そんなに焦って見えるのかしら。

モチーフの大きさが違っていたところを、直しましょうと言われた。2時間かけて組み立てたアタリを消していく。

ちょっぴり惜しい気もするけど、例え10日間かけた絵だって納得いかなきゃ破り捨てて次に行くしかない。


ある部分を先生が手直ししたら、ササッと描き加えられただけなのにそこだけ浮かび上がって見えて感動した。
2Dなのに3D。
立体感ってこういうことかと思ったけれど、どうしたらそうなれるのかの道筋はまだわからない。

でも先生の指摘は私の伸び代である、と少年漫画のような心で(今はまだ)楽しい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?