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ポータル シマウマの家畜化

 タイトルのポータルに(笑)をつけるか迷う・・・。

 先日、いつも読ませてもらっている歴史ブログの「歴ログ」さんにこんな記事が上がっておりました。

 むむむ、同じテーマで記事を書いた身としては、ただちに読まなくてはならないではないですか。と思いつつも少し不安もあります。というのも自分が同じテーマで書いた記事というのが、「シマウマは気が荒くて家畜化できないと言われているけど、実際には家畜化されなかったのは文化的な問題。19世紀に南アフリカの西洋人はシマウマの家畜化を進めていたが、ボーア戦争で頓挫した」という内容で、まあ参考にした本の通りに結論したわけです。
 ところがその後、時々読んでいる「ナゾロジー」さんというサイトにも、同じテーマの記事が過去にあったのを見つけまして、こちらでは「家畜化に成功した例外もあるけれど、シマウマの家畜化は無理」という内容だったのです。何度も自分の記事と、ナゾロジーさんの記事と、自分のネタ元の本とを読み比べて、なんとか「大丈夫、シマウマの家畜化は可能だった筈だ」と、自分に言い聞かせていたところでしたので、これで歴ログさんまでシマウマの家畜化に否定的だったらどうしよう・・・。

 読んでみました。

 何と言うことでしょう、歴ログさんは僕の記事とほぼ同じ。シマウマの家畜化が始まったころには、鉄道や自動車の発展もはじまっており、交通機関・運搬手段としての馬・ロバ・ラバ/シマウマの必要性が薄れてしまっていた。という結論です。
 正に百万の味方を得た思い!と思ったのですが・・・、歴ログさんの記事、元資料の選定も、記述の具体性もしっかりしていて、構成もシンプルでわかりやすくて・・・。う~ん、僕ももっと精進せねば、と思い知らされたのでした。

 以下はタイトルにあるポータルです。ご興味を持たれた方は、是非本文を読みに行ってください。

僕の記事「シマウマを家畜化する試み」

・19世紀のトランスヴァールではシマウマを家畜化する試みは盛んにおこなわれた。
・そもそも馬自体が気性の荒い生き物で、去勢などの手段はシマウマにも有効。
・荷物の運搬にはシマウマとロバの混血が実験され、風土病に耐性があったため期待された。
・これらの研究はボーア戦争で頓挫。そうしている間に鉄道や自動車が発達してしまった。

歴ログさんの記事「シマウマに乗りたい人々の歴史」

 僕の記事と同様、タイミングさえ合えばシマウマに騎乗することはもっと一般的だったかも、という結論です。

・熱帯の植民地の環境に適応した家畜としてシマウマが注目される。
・有用な動植物を増やすのはキリスト教的にも正しいことだった。
・ドイツ領東アフリカでの実例。
・イギリスの軍医、マシュー・ヘイズの実例。
・結局は鉄道や自動車の普及で、シマウマの家畜化は一般化しなかった。
・馬車を牽かせる場合。
・ウマやロバとの交配について。

ナゾロジーさんの記事「なぜシマウマは馬なのに家畜化できないのか?」

 タイトルからして、僕の記事とは逆にシマウマは家畜化できないとする記事です。

・ウマは家畜化の長い歴史の間おとなしい個体が選択されてきたが、シマウマは野生で生きてきた。
・シマウマはウマと違い、上下関係のある群れを作らない。これも人に慣れない理由となる。
・シマウマを飼いならした2・3の例はあるが、多くの試みは失敗。

Wikipedia「シマウマ」

 Wikipediaの「シマウマ」のページにも「家畜化」の項目があります。
 こちらもシマウマの家畜化の可能性については否定的です。

・アフリカの植民地でヨーロッパ人の持ち込んだウマはツェツェバエによって眠り病にかかることが多かったため、シマウマが注目された。
・シマウマはどうやっても人に懐かなかった。
・シマウマは小柄で家畜化の利点が少ない。
・自動車の発達により、研究が行われなくなった。

 もし同じテーマの記事を見つけたら、またリンクを増やしていきたいと思います。

 最後まで読んでいただき、ありがとうございます。本業のサイトもご覧いただければ幸いです。



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