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2023年6月 読書メモ

毎月amazonへのリンクを張るのが結構な手間なので、メモとしてはそこまでしなくてはいいのでは?という気持ちで省略することにする。

レオン・サジ『ジゴマ〔上・下〕』(国書刊行会)
Wikipediaがフランス語と日本語しかない! ファントマは26言語あるのに!
本当になんでこんなに日本でうけて1980年代になってから東映の子ども向け特撮に出たりしたんですか?
お話は面白いけどなにぶん新聞連載小説なのであっこれ部数増やそうとしてるな……というのは強く感じる。でも面白いので文句は言えない。

大濱 普美子『十四番線上のハレルヤ』(国書刊行会)
知らないはずなのに知ってる気がする懐かしい世界、かと思ったら知らない世界だった。びっくりするくらい知らなかった。

山田正紀『戦争獣戦争』(東京創元社)
この生き物は戦争にしか関わらないのでこんな時期の話であるにも関わらず戦争ではない災いの話は出てこない。そういう災厄で生きている生物もどこかにいるのではないか。

エラリー・クイーン『ダブル/ダブル〔新訳版〕』(ハヤカワ・ミステリ)
いかにもオタクが好みそうな(偏見だけの発言)野生児でマナーも何も知らないけど文学の素養だけはすごくある美少女が最終的に自立した現代アメリカ女性になるの大変けっこうでした。一生結婚しなければもっといい。

南川 高志『新・ローマ帝国衰亡史』(岩波新書)
ゲルマン民族いたのかいいなかったのかい問題みたいな最新の研究成果も面白いのだが、それはそれとしてどうして衰亡したのかの結論があまりにも無情で、今この時代に読むべき本だと思った。

ミルチャ・カルタレスク『ノスタルジア』(作品社)
見るからに難しそうな印象があるが特にそういうこともなく、想像していたよりずっと楽しく面白く読めた。ボルヘスの話を始めたからかもしれない。あとがきにある作者の発言がとても良かった。

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