見出し画像

ロードバイクのペダル:足をペダルに固定って怖すぎない?!

ロードバイクに装着可能なペダルには、実はいくつかの種類があります。ママチャリに付いているのと同じフラットペダル、これはスニーカーなどで乗ることができます。この他のペダルの総称として”ビンディングペダル”というものが存在します。

ビンディングペダルがフラットペダルと大きく違うのは、足をペダルに固定する機構が付いていることです。これって初めて聞くととても恐ろしいことに聞こえませんか?私は最初そうでした・・「足がペダルに固定されるってどういうこと?それじゃあ止まる時はどうするの?転ぶよね?!」と。でも、実はこの機構がロードバイクで効率よくペダリングするために大変重要らしいのです。

そもそもビンディングペダルとは

簡単に言うと、スキーやスノボで板に足を固定するのと同じ仕組みです。シューズのソールにクリートと呼ばれる突起物が付いていて、それをペダルに付いている受けに嵌めるのです。ビンディングペダルは1984年にフランスのLookというメーカーが最初に開発したと言われています。それ以前はフラットペダルにトゥークリップを取り付けて足を固定していたみたいです。そのため英語ではビンディングペダルのことをClipless pedalと呼びます。

ビンディングペダルを作っている代表的なメーカーは日本のシマノ、フランスのLookとTIME、アメリカのSpeedplayあたりだと思います。各社色々特色が違うようですが、それについては私自身試したことはないので残念ながらよくわかりません^ ^;

ビンディングペダルデビューするまで:どのペダルにするか

最初に書いた通り、「足がペダルに固定されるなんて怖すぎる!」と思っていた私も、ロードバイク購入から4ヶ月ほどでビンディングペダルデビューを果たしました。

ロードバイクを買うと、経験者の方たちともお知り合いになります。すると、遅かれ早かれこのようなことを言われると思います。

「ロードに乗るならビンディングにしないと!SPD-SLだよ。」

SPD-SLって何だ?って話ですよね。実はビンディングペダルと一口に言っても、これまたいくつか種類がありまして。奥が深いですね、ロードバイク。SPD-SLとは、本来はシマノのロード用ペダルの名称です。SPD=Shimano Pedaling Dynamicsだそうです。SLが何の略なのかは見つけられませんでした。これの他に、ただの SPDという種類もあります。これは元々MTB (マウンテンバイク)用に開発されたペダルらしく、泥ハケが良いように設計されているみたいです。

SPD-SLはクリートが大きくて、その分ペダルとの固定面が大きくなるため、足とペダルの一体感がより高いのだそうです。その代わりシューズの裏側にクリートが大きくはみ出すため、いわゆる”ペンギン歩き”になります。歩くための設計ではないのです。

対してSPDはクリートが小さくシューズのソールに埋め込まれている形なので、普通に歩けます。クリートが小さいため固定点が小さく、より小さな力で着脱ができます。遊びも大きいため、ペダルに伝わる力が分散しがち。らしいです。

プロのロード選手はみんなSPD-SLか、それに類するLookやTIMEのペダルを使っています。そのためなのか分かりませんが、ロードバイク歴の長い経験者の方はほとんど皆さんこの種類のペダルを使っています。そして、初心者にもこちらを勧めてくれます。

私の場合も例外ではなく、会社の同僚で経験者の方にまさしく勧められました。でも、私は自分で調べるのが好きなので、自分の調査をもとに結局SPDを選びました。

なぜSPDを選んだのか

主な理由は以下の通りです。

ビンディングにはしてみたい。
でもSPD-SLは固定点が大きくて怖い。
サイクリングで行った先で観光したい(歩きたい)。
別に競技に出るつもりはない(この時点ではなかった)。

そもそもペダルに足が固定されるという状態そのものが恐怖でしかない中で、更に固定点が大きいとか言われたら、怖いですよね?しかもどちらのペダルも結局足とペダルが固定されることに変わりはないし、いわゆる「引き足」が使える点も同じです。しかも歩きやすい。

経験者の方の言い分は、「SPD-SLの方が固定点が大きいからペダルにダイレクトにパワーが伝わるしペダリング効率が良い」と言うもの。でも思うんですけど、ロードバイクに乗り始めたばかりの初心者に”ペダリング効率”なんて言われても意味不明ですよねぇ・・私の場合は、たまたまご縁あってロードバイクレッスンを受講させて頂き、丁寧に教えて頂く機会がありました。レッスンして頂いた内容をちゃんと実践して体得し、自分のものにして初めて”ペダリング効率”が上がるんだと思っています。

そして、「競技に出るつもりはなかった」のです、本当に。まさかトライアスロンに憧れるなんて夢にも思っていませんでしたので。現時点ではまだSPDペダルを使っていますが、トライアスロンのトレーニングと出場の際はSPD-SLタイプのペダルに変更しようかと考え始めています。

結局恐怖心はどうなったのか

正直今でも怖いものは怖いです。実際、SPDにしてから今までの1年ちょっとの中で、何度かコケました。でも、振り返ってみると、コケたのには毎回ちゃんと理由があるんですよね。坂道で前の人と間隔を詰めすぎた、砂利道に突っ込んだ、など。言い換えればコケる理由をちゃんと振り返って気を付けていれば回避できるということ。逆に砂利道の場合はフラットペダルでもコケていたと思いますしσ^_^;

そもそも、私は、ロードバイクに乗ること自体がそれなりに怖いことだと思っています。気持ちよくスピードに乗って走ることができる一方で、車と同じで人にぶつかれば大事故になる可能性もあります。自分自身だけでなく、他人も傷つけてしまう危険性を孕んでいます。それはフラットペダルでもビンディングペダルでも同じです。そのことを常に心に留めていれば、自然と安全運転になりビンディングの着脱も余裕を持って行うようになり、結果コケる可能性も減るのかなと思います。

ペダルは用途に合わせて選べる

個人的な結論は、ペダルは用途に合わせて選べば良いと思います。私のように、最初はとにかく怖いし、競技に出る気もないのであればSPDでも、別にフラットペダルでも良いのではないかと思います。そしてもし将来的に競技に挑戦したくなったらSPD-SLを検討すれば良いのではないでしょうか。もちろん最初からSPD-SLにしても良いと思います。

ロードバイクのペダルの付け替えは、ペダルレンチさえあれば思っているよりも簡単にできます。付け替えなくても、SPDならそのままスニーカーでも乗れますし、SPD-SLの場合は専用のアダプターをつければフラットペダルとしても使えます。

「〇〇しないといけない」と思いつめず、自分に合った方法でロードバイクライフを楽しんでいけると良いですね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?