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#6 「 LCK頂上決戦 GENG vs T1 振り返り」

Summerシーズンも終盤に差し掛かり、上位チームの争いが熱を帯びてきた今日この頃、LCKでは12勝1敗同士のGENGとT1による頂上決戦が行われました。この試合に勝ったチームが暫定1位の座を獲得する重要な試合。そんな今シーズンの注目マッチの中でも今回は、Game1について振り返りたいと思います。

まず、メタ認識としてはGenGがかなり有利なメタになっていると思います。今のメタではJGやSUPがゲームを作り、エンゲージをする事が難しくなりました。その代わりにADCやソロレーンの重要性が高まり、集団戦におけるレーナーのパフォーマンスがゲームの勝敗を左右する事が多くなっています。
T1はゲームのテンポを作るプレイヤーがOnerとKeriaの2人になる事が多く、ノーチラスやリーシンといった助中盤からアクションを起こす事ができ、エンゲージの起点にもなれるチャンピオンを取れた際に良いゲームテンポで試合を進めることができます。しかし、今のメタではポッピーが非常に強力なピックになっており、ポッピーに対してこれらのチャンピオンはカウンターされてしまいます。更に、タリアやレナータといったエンゲージ.ブリンクに対してカウンターとなるチャンピオンも多く、T1の得意な構成が取りにくいメタになっています。
それに対してGenGは 、Peanutがユーティリティチャンピオンでサポートに回る事で、レーナーのChovyやRurlerがダメージを出しやすい環境を作り出しています。更に全体的に早いテンポでゲームを進めてられており、今のメタに適応できていると思います。それでは両チームのB/Pから見ていきます。

Game1 B/P

T1としてはポッピーはマストバンで、そこからは互いに相手の得意ピックを消す形でbanが進みます。 出揃った構成を見てみると、Gengはキャリーに今のメタで強力なピックを取りながら、TOPには耐えるピックとしてアカリを選択。Peanutもユーティリティチャンピオンのスカーナーを押さえられており、集団線を見据えたGenGの得意な構成になっています。
対するT1は、アフェリオスルルのレーニングをTFとノクターンでサポートし、アフェリオスを中心に集団戦を戦うような試合中盤にパワースパイクを迎えるMIDゲーム構成になっています。
懸念点としては、Onerのピックがあまり選択肢の多くないノクターンであることとKeriaがエンゲージ系のチャンピオンではなくエンチャンター系のルルなので、MIDゲームで上手く試合を畳むことができるかが課題になってきます。では、試合の方を見ていきます。

インゲーム

試合はT1がbotの有利からゴールド差を広げ、20分の時点で約4kゴールドの差をつけます。しかしドラゴンはGenGが獲得し、試合が長引くと分からない展開に。そして、3つ目のドラゴン前にGumayushiが倒されてしまい、GenGがソウルにリーチをかけます。
その後はお互いにファームをして4ドラゴンのタイミングで集団戦が起こります。
しかし、この時点でChovyとRulerはしっかりとファームができてスケールが完了しており、パワースパイクを迎えたGenGが集団戦に勝利します。
T1は序盤に有利をとったものの、MIDの1stタワーを折ったのは30分が過ぎてからで、ゲームテンポを上げる事ができませんでした。

T1としては、もう少し早い段階でMIDにグループしてMIDタワーを折るべきでした。MIDのタワーが折れなかった事でRurlerはラインを下げることなく安全にファームができましたし、Chovyもファームをしてパワースパイクを迎えることができました。もちろんあれだけプレッシャーがかかる中でMIDタワーを守り続けたRurlerも凄まじいものでした。
逆にT1としては、Gumayushiが重要なドラゴンの前に不用意にやられてしまったりとBotの不安定さが目立ちました。
やはりOnerやKeriaからゲームを動かせない際のT1は、いたずらに試合が長くなってしまいます。特に今回の様な試合中盤でゲームを畳む必要がある構成では、T1の課題が浮き彫りになる形となりました。

まとめ

今のメタではJGやSUPにはユーティリティ系やエンチャンター系が増えたことでJGキャリーやSUPキャリーが難しいメタになりました。また、ADCが強い上にドラゴンが重要なメタな事もあってレーナーの重要性でも特に、Botレーンの有利が試合の勝敗に大きく影響する事が多くなっています。今回のT1vs Gengの試合でもBotレーンのパフォーマンスの差が勝敗に大きく影響しました。また、T1はOnerやKeriaがエンゲージやゲームメイクを担当する事が多く、この2名がチームのサポートに回った際に勝つ事ができるバリエーションの幅は今後のT1に必要になってくるかもしれません。
いずれにしてもBotレーンが重要なメタであることは明白で、各リージョンを見てもBotレーンが強いチームの順位が高くなっている傾向にあります。
今後ドラゴンの変更で更にそれが加速し、Botの勝敗が試合の勝敗を左右する事が多くなりそうです。
今回はこの辺で、ありがとうございました。

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