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#10 DFMvsRNG 感じた手応えと世界の壁
はじめに
こんにちは。今回はWorldsグループステージ進出をかけたDFMvsRNGの試合を振り返りたいと思います。DFMは負けてしまったもののRNG相手に1ゲームを取るなど、世界の強豪チーム相手にも戦えるということを見せてくれたと同時に、細かい部分では世界のトップレベルとの差が垣間見えた試合でもありました。
それではGame1から振り返りたいと思います。
Game1
B/P
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DFMはWeiを警戒してグレイブスとヴァイをBANします。RNGはエイトロックス.セジュアニに加えてタリアをピックし、スケール寄りの構成を選択します。
DFMは序盤からかなりアグレッシブにプレイするチームなので、RNGはDFMの得意なポイントでは戦わずにスケールで勝負するというDFMをかなりリスペクトした構成にも見えます。
逆に言えば、自分達はそこで勝負せずとも遅いゲーム展開でも勝つ事ができるという自信の表れとも言えます。
対するDFMはここまでの試合でも見せていたケネンをエイトロックスのカウンターとしてピックします。
ケネンはレーンこそエイトロックスに勝てないものの集団戦ではエイトロックスを止めながらAOEダメージをばら撒く事ができます。
そしてJGにマオカイとフロントラインを抑え、MIDにヨネを置く事でAPADのダメージバランスを整えながらオールインで落としきるバーストダメージを上げる事ができています。
そして、DFMのトリスターナに対してRNGはカイサノーチラスを当てます。トリスはカイサのカウンターでもあるのでかなり自信があるという事だと思います。
出揃った構成を見てみるとどちらもオールインが強い構成ではあるものの、DFMは相手が入ってきたところにケネンやマオカイ.ヨネといったカウンターエンゲージ.ディスエンゲージの要素も多く揃えているのに対して、RNGの構成はDFMのオールインをいなす事ができるチャンピオンがほとんどいないオールインに弱い構成になっています。では試合の方を見ていきます。
インゲーム
ゆっくりとした試合展開でゲームが進みRNGはケネンを狙うためにTOPにリソースを割き、DFMはカウンターでドラゴンを獲得します。
その後DFMは3つ目のドラゴンと引き換えにTOPのタワーを獲得し、ヨネにゴールドを集めます。
試合時間21分頃、DFMは自分たちのパワースパイクを生かしてMIDにグループして集団戦を仕掛けます。これに対してRNGは反転するにもダメージ不足と射程の短さが相まって下がるしかなく、一人ずつCCチェインで落とされてしまいます。この集団戦に勝ったDFMはそのままバロンを獲得。その後のドラゴンファイトでもDFMのオールインにフロントラインが耐えきる事が出来ずバックラインもマオカイケネンのプレッシャーでダメージを出すことができずにそのまま押し切られてしまいDFMがGame1に勝利します。
RNGとしては自分達から飛び込みたい構成でしたがDFMのフロントラインにマオカイとレオナがいる上にヨネやケネンといった、入ってくる相手に強いチャンピオンがいた事で上手く戦う事が出来ませんでした。この試合を通してケネン.ヨネ.マオカイのバックラインに対するプレッシャーが凄まじく、エイトロックスもCCチェインで何も出来ませんでした。
Game2
B/P
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Game2でもRNGは1st pickエイトロックスを変えずにpickしてきたので、DFMとしてはケネンヨネのpickから変える必要がありませんでした。ただマオカイをBANされた事でJGがセジュアニになり、エンゲージの確実性は低くなりました。
ここでRNGはヴィエゴトリスターナをpickし、先ほどとは打って変わって序盤から戦う構成にシフトします。ただヴィエゴJGはヴァイやグレイブスより一つTierが落ちる上に、対面のセジュアニは倒す事が難しくBOTレーンもアフェリオスブラウムと耐えるpickを選択できているので、ヴィエゴがスノーボールするのはかなり難しいように見えます。
更に、トリスターナ.ルブラン.ヴィエゴ.エイトロックス.アムムと全員が相手に飛び込んでいくチャンピオンにも関わらず、ケネン.ヨネ.ブラウムと飛び込んでくるチャンピオンに強いピックを取られてしまっているのでGame1よりも集団戦は難しくなった印象を受けます。
インゲーム
しかし、この状況でもガンクを決めて見せるのがWeiの凄いところです。
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完璧なエンゲージでブラウムを落としきる事に成功します。
ただそこからは一方的な展開が続きます。
DFMはキルを獲得してヘラルド.ドラゴンとオブジェクトを取り、BOTのファーストタワーを14分台で折ります。
15分前の時点でゴールド差は3k差とDFMが大きく有利を広げます。
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RNGの構成は集団戦が難しいこともあり、このままDFMが勝利するかに思われました。
しかし、ここでLPLスペシャル(勝手に自分で言ってるだけ)が発動します。
LPLスペシャルとは、LPLのチーム特にJDGが不利な状況を覆す際によく用いる戦術の一つで、相手をある特定のポジションに誘い出す事で集団戦に勝利する事を狙う戦術になります。
今回の試合でRNGもそれを実践していました。
試合時間16分45秒。
RNGはWeiを先頭にリバーの視界を取り返しにいきます。Weiがここで不用意に前にWを使う事で相手のエンゲージを誘います。
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ヴィエゴが前にWを使ったのを見てDFMはすかさずエンゲージを判断。セジュアニのRとヨネのRを使って開戦を試みます。
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しかし、WeiはすかさずRのアンストッパブルで安全な位置まで後退し、相手を引き込む事に成功します。RNGの選手達の位置を見るとあらかじめ壁の裏にポジショニングしているのが分かります。レッドサイドであればリバーからJG内に入るこの3方向に分かれているポジションに引き込み、ブルーサイドの場合は右上の3方向に分かれた細い道に相手を誘い込みます。
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これによって先頭で入ってきた相手に対して4人でフォーカスを集中させる事ができ、瞬間的に1v4あるいは2v4の様な状況を作り出します。
この時バックラインのYutaponは陣形が縦に伸びてしまっているので殴る事が出来ていません。先頭で入ったYaharongとStealは集中砲火を浴びてヨネは一瞬で倒されてしまいます。
JDGの試合を見ているとこのポジションで戦う事が非常に多く、LPLのチームの間では密かに広まりつつあります。これがLPL特有のものなのかは分かりませんが意図的にこのポジションでの戦いを狙っていると思います。
ここで大きく体力を削られたDFMは陣形を崩し、その後4人が倒されてしまいます。
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ここでの集団戦が起こる前には約2.3Kのゴールド差があったにも関わらず、この集団戦が終わった後にはその差0.3Kまで縮んでしまいました。これが不利な状況を覆すLPLスペシャルです。(勝手に言ってるだけ)
それでも構成的に有利なのはDFMに変わりありません。でしたが、ここでBreathがベイトとも取れる様なアウトプレイをします。
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JG内のワードにブラウムとセジュアニが寄ってきているのが見えているのですが、引こうとせずにウェーブを押してくるケネンを待ち伏せします。ここでEviがフルコンボを食らってしまい瀕死になったところに何処からともなくヴィエゴが現れてケネンを倒しきります。
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1v3をいなされてしまったDFMはリコールをせざるを得ない状況になってしまいます。これを見たRNGは20分になると同時にバロンを開始し、獲得に成功します。ここでバロンに寄ってきたYutaponもルブランに倒されてしまい、一気にゴールド差が逆転します。
その後RNGは1-3-1を開始し、集団戦をせずにセカンドタワーを狙います。
何とか当たりたいDFMはサイドレーンのエイトロックスをキャッチする事を試みますが、MIDのプッシュ主導権の差でRNGが先に寄ることができました。ここで大きく有利を取ったRNGがその後も視界の有利を生かしてキャッチを成功させ、Game2に勝利しました。
DFMは序中盤まではかなり良い試合運びを見せていました。14分でタワーを折りきりオブジェクトも全て獲得して一時は3K差まで有利を広げました。構成的にも集団戦ができればかなり有利な戦いができたと思います。
RNGはLPLスペシャルを決めて、不利な場面から一気にゲームをひっくり返して見せました。
また、一度有利を取ってからのサイドレーンや視界の有利を生かしたゲーム運びはMSI王者の底力を感じさせられました。
GAME3
B/P
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Game3では、ここまでうまく機能していたケネンとヨネがバンされてしまいます。
これによってエイトロックスに対する新たな回答を求められるDFMはトリンダメアをpickします。今回の構成では、先ほどの試合とは逆で集団戦はRNGが有利な印象でDFMとしてはトリンダメアとルブランのサイドレーンで勝負する形となりました。
ただ、エイトロックスにトリンダメアが勝つのを支援するのであれば、JGはダメージを出せるヘカリムの方がやりやすかったのではないかと思います。
インゲーム
序盤から両JGがBOTサイドとTOPサイドでガンクを決め、DFMとしてはトリンダメアを育てる事に成功します。
その後とリンダメアがビッグウェーブを作ってタワーダイブを狙います。
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このガンクが決まっていればTOPの有利は確定していたでしょう。ここでセジュアニがタワーアグロを貰ってしまい、逆にRNGが2キルを獲得してしまいます。
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これでDFMのウィンコンディションであるトリンダメアのスケールが難しくなってしまいます。
その後ほぼイーブンで試合が進み、試合時間17分のタイミングでStealがナミにエンゲージを仕掛けますがギリギリのところでフラッシュアウトされてしまい、逆にTPで駆けつけたXiaohu達にキルを取られてしまいます。
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DFMとしては正面からのエンゲージではかなり難しいので、ドラゴンファイトなどで裏を取って仕掛ける必要がありましたが、RNGのオブジェクト前の視界管理が的確で中々チャンスを作る事が出来ませんでした。DFMとしてはトリンダメアがエイトロックスに1v1で勝てなくなった事で試合が難しくなってしまいました。
Game4
B/P
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ここでRNGは虎の子のヴィエゴリサンドラをpickします。このMID JGラインにDFMはアジールセジュアニで対抗します。
RNGの序盤の動きにいかに対応できるかが勝負の鍵になります。
インゲーム
この試合も序盤からバチバチに戦闘が起こります。試合時間3分で両チームがTOPとBOTでタワーダイブを狙い、RNGが上手く対応した事で有利を握ります。
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その後もRNGが早いテンポでゲームを進め、RNGがMSI王者たる所以を感じさせる試合となりました。
まとめ
やはり最後にはRNGの強さが際立った試合になりましたが、DFMはMSI王者相手に1ゲームを取るなど、強豪チームとも戦えるというところを見せてくれました。もし、2ゲーム目を取れていたら結果は違っていたかもしれないと思うほどに、B/PからインゲームまでRNGを脅かす素晴らしい内容だったと思います。
それと同時にGame3.Game4では圧倒的な力を見せつけられ、少しのミスが命取りになる世界のレベルの高さも感じた試合でした。
それでも、DFMの強みは世界のトップチーム相手にも十分に通用するという事が分かったので、ここからもDFMの強さに磨きをかけ来年のWorldsでの更なる活躍を期待したいと思います。DFMの皆さん、お疲れ様でした!
今回はこの辺で、ありがとうございました。
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