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村上巴の実家の仕事を反社と断定しないことにはメリットしかない。

村上巴、『アイドルマスターシンデレラガールズ』において私の最推しのアイドルである。
2012年6月26日、モバゲー版『アイドルマスターシンデレラガールズ』(通称『モバマス』)の広島エリアのボスとして初登場。
その時一目惚れし、「生涯この子の担当プロデューサーを貫く!」と誓いを立てた。
以来その誓いを破ることなく、一切の浮気をすることなく現在に至る。

村上巴。
広島県出身の13歳。
146cm。
1月3日生まれのA型。
趣味は演歌将棋
主なプロフィールはそんなところだ。
まず目を引いたのは燃えるような赤い髪、そして「うち」という一人称だった。
最初はそのビジュアル面に一目惚れしたわけだが、次に彼女の為人に触れ、今度はその内面に一目惚れすることになる。

私は村上巴に二度一目惚れしたのだ。


彼女の実家は『村上工業㈱』という土建屋である。
武家屋敷のような造りで、常に黒服さんたちが出入りし、庭の池には錦鯉。
自家用車は窓ガラスまで黒塗り(現在では現実世界においては法規制がされているのでそのままとは限らない)。
所在地は広島。
……まあ、狙ってますよね。
そこはさすがに疑いようもない。

で、ここで短絡的でセンスのない連中は脊髄反射的に口々に「極道だ!反社だ!」と囃し立てる。

アホか、と。

本当に実家が極道だったらそんなもんネタにできるか。


藤原肇や喜多見柚などのアイドル仲間を家に呼べるものか。
これは漫画ではなくソーシャルゲームなのだ。
冗談でも極道の娘である13歳の少女に『EVIL LIVE』の2DリッチMVでマフィアを率いてマシンガン乱射してアイドルを銃殺する役などやらせるものか。
まず本人がやりたがるわけがないし、「仕事だから」と説得したところで受け入れはしない。
巴はそういう女だ。

ここでグレーゾーンに置くことの最大の利点が活きてくる。
断定することでアウトになることも、ボヤかすことでセーフになる。
そのギリギリのラインを楽しめる人こそこのコンテンツにおける勝者であり、断定することでそれ以上の可能性を丸ごと潰す人間には残念ながらエンターテインメントを楽しむセンスが欠如していると言わざるを得ない。

巴の実家を極道だと断定しないことで生まれる最大のメリットは、やはりそれイジりができることである。
「え?やっぱりヤ●ザなの!?」
「違うわ!」
というやり取りをことあるごとに擦ることができる。
まさに鉄板ネタというわけだ。
そういうものを持っているというのはキャラクターとして非常に強い。
最大のセンシティブポイントでありつつも、それは同時に最大の武器でもあるという絶妙な匙加減。
まさに「諸刃の剣」の逆パターンだ。
それが13歳という繊細な少女にアンバランスな魅力を与える。

実際のところは実家が本当にそうなのかは分からないが、その代名詞またはエキスパートして起用できる。
使い勝手の良さもそうだが、タブーや腫れ物に触れる面白さがある。
巴の実家を反社と断定した場合、これらの可能性の芽を全て摘んでしまうことになる。
そして事実、現時点で巴がその路線を未だに貫いている、または貫けているイコール、運営がそう確定させてないという何よりの証拠だ。
それを1ユーザーに過ぎない愉快犯が「村上巴の実家は反社!」と声高に叫ぶことによって何も考えずに追従する野次馬たちが増えれば増えるほど窮屈になり、運営はそのネタが段々使いづらくなっていく。
すると当然巴の出番は現象していき、最大の個性も失われる。
担当Pでもないユーザーがひとりのキャラクターを殺すのだ。
それだけは絶対に避けなければならない。
「そんなことになるとは思わなかった」では手遅れだ。

巴はあの外見と演歌&将棋好きというだけでも十分に魅力的なアイドルだが、その演歌と将棋好きも多分に父親の影響を受けており、結局はそこにつながってしまう。
「親と教師は選べない」と昔から言うが、巴はそんな言葉は意にも介していないだろう。
むしろ当て擦られれば当て擦られるほどに親を誇りに思い、周囲の人間をなおさら大切にし、「言いたい奴には言わせておけばええ」と言い放つに違いない。
そんな巴だからこそ私は彼女に惚れ込み、一生担当プロデューサーとして全うすることを誓った。
だが巴が「言いたい奴には言わせておけばええ」を貫こうが、担当Pである私までそうする必要はない。
つまらない誹謗中傷などこうして論破してやる。
たとえそれで巴に「うちは『放っておけばええ』っちゅうたろうが!」と叱られようが、そこだけは譲れない。

惚れた女を何が何でも守り抜く、それが村上巴担当プロデューサーの心意気だ。


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