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彼女たちの歩みが止まっても魔法は解けない。

まずはこちらを御覧いただきたい。

紛うことなき『アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ』(以下『デレステ』)のサービス縮小告知である。
認めよう。
現実逃避をしても仕方がない。
終わりの始まり。
いよいよ「その時」へのカウントダウンが始まってしまったのだ。
恐れていたことがついに起こってしまった。

予兆はあった。
定期的に大型ライブは打つものの、明らかにファンのニーズに対して会場の規模が小さくなった。
同じサイゲームスブランドのゲームである『ウマ娘』が同時期に同県でライブを行なうも、あちらはこちらの数倍の規模。
扱いの違いはもはや歴然としていた。
ユニットツアー『THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS UNIT LIVE TOUR ConnecTrip!』が発表され、これまでにはない画期的な企画だと当初はもてはやされはしたが、前述のこともあり、それは運営のイベント体力低下を誤魔化すための苦肉の策なのだろうというまことしやかな噂も根強かった。
ここに来てのこの発表。
さもありなん。

もうひとつ。
それはセールスランキングの下落だ。
デレステは基本無料とはいえ、売上がなければソーシャルゲームとしての体裁は保てない。
慈善事業ではない以上、無い袖は振れないのだ。
4Gamerなどのサイトにおいて毎週セールスランキングが50位まで発表されるのだが、近頃とみに圏外転落が増えてきた。
以前から復刻ガシャや恒常SSRガシャなどの時期はそこから姿を消してはいたのだが、最近では月初の限定ガシャや月末と中旬のシンデレラフェスでまで50位以内を保てなくなっていた。
これでは集金ができない。
集金が出来なければライブどころかコンテンツの運営資金すらもままならなくなる。
当然の話だ。
ただこれについて一言言っておきたいのは、ある程度はデレステ運営の自業自得だということだ。
デレステのガシャはあまりにも地獄だった。
今どき11連ではなく10連。
確率も低いまま。
チケットの配布も増えない。
月初の限定ガシャなど3人ピックアップなのにSSR排出率は通常のまま。
まだまだあるが、とりあえずはこれまで。
これではユーザーの懐が保つわけがない。
ユーザーはデレステにだけ金を遣っているわけではないからだ。
かくいう私も高級日本車を余裕で買えるぐらいの金額を貢いだ挙げ句有料ガシャからは撤退した口だ。
新特技をどんどん増やし、さらにはドミナントガシャの追加。
それが強いのは分かっているが、その効果を発揮するためには編成を整えなければならない。
限定SSRをあれもこれも持っていないと組めない編成。
有料ガシャから撤退した者たちが組めるはずがない。
ライトユーザーを切り捨て、ヘビーユーザー頼みの運営方針
ひとり、またひとりと脱落していくヘビーユーザー。
その結果がこれである。
少し前にプレミアムパスで毎日単発ガシャが引けるようになり、「神アップデート!」と絶賛されたが、それも結局プレミアムパスを定期購入にしているユーザーにしか恩恵はない。
新規ユーザーを次々と獲得し、将来ヘビーユーザーになってくれるライトユーザーを育てる施策を打たなかったツケが回ったのだ。

ここまで来てしまっては正直もうどうしようもない。
各ユーザーが少々納金額を増やしたところで焼け石に水。延命措置には到底なりえない。
どこぞの石油王が私財を豪快になげうってくれでもしない限り無理だ。
おそらく『アイドルマスターシンデレラガールズ』の未来はこの先1年かそこらで幕を閉じてしまうだろう。
運営もこの告知を切り出すタイミングには頭を悩ませたに違いない。
年末に暗い話をして憂鬱な年明けを迎えさせるか、年始から景気の悪い話をしてゲンナリさせるか。
どちらにしてもお先真っ暗である。
いちユーザーとしての感情はともかく、同じ社会人としては同情する他はない。

ただし、だからと言って今すぐ我々が縁を切る理由は何もない。
最後の最後まで付き合って、少しでも素晴らしい思い出を増やしたいものだ。
サービス終了の告知が出た途端、シンデレラガールズから離れていた連中が急に事情通ぶって顔を出し、大層な御高説を垂れ流し始めるのが鬱陶しくて仕方ないが、奴らは普段からフラストレーションの捌け口を探してウロウロしているだけのゾンビみたいなものなので一切気に掛ける必要はない。
そんなクソどうでもいいものよりも、大事なのは未来だ。
どんなコンテンツでもいつかは終わる。
シンデレラガールズなどむしろ長寿コンテンツだ。
我々がすべきことは何か。
今の熱量を衰えさせることなく燃やし、偉い人たちにアピールを続けるのだ。
そうすれば「シンデレラガールズ◯◯周年イベント」的な代物を定期的に行なってもらえる可能性だってある。

嫌いになる必要なんてない。
好きなままでいよう。
むしろもっと好きになろう。

シンデレラたちの歩みが止まっても魔法は解けない。

解かなければいいのだ。
我々は魔女ではないが、それができる。
できるならやろうじゃないか。
できることがある、それのなんと幸せなことか。

おそらく次の第12代目が最後のシンデレラガールになるのだろう。
それは一体誰だろう?
今度こそ一ノ瀬志希か?高森藍子か?
それとも佐藤心が捲土重来か?
はたまたまさかの高垣楓の返り咲きか?
イヴ・サンタクロースのようなダークホースは現れるのか!?
いやあ、なんとも楽しみじゃないですか。
残された限りある時間を自覚したからこその楽しみもできた。
辛いときこそ笑っていよう。
それは彼女たちが教えてくれたこと。
きっと彼女たちもそれを望んでいる。
だったら笑おう。
彼女たちといっしょに。
最後の最後まで。
そしていつまでも。

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