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古賀小春ストーリーコミュ『How to become a princess』

2024年1月12日15時、『アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ』(以下『デレステ』)に古賀小春のストーリーコミュ及び彼女のソロ曲である『アイム・ア・リトル・プリンセス 〜お星さまにお願い〜』が追加された。
かねてよりの小春推しであり、総選挙でも彼女に投票し続けてきた身としては一つの到達点であり、感慨もひとしおというものだ。
ソロ曲のお披露目自体はU149アニメでひと足お先にされているが、デレステの3DMVで観られる喜びは別物である。

ストーリーコミュは小春のモノローグというよりはナレーションで始まる。
なるほど、自身の物語をプレイヤーに語り聞かせる手法か。
掴みはオッケー、なんとも心憎い演出ではないか。

上機嫌な小春が鼻歌を歌っている。
……おや?このメロディは。
もうここで『アイム・ア・リトル・プリンセス 〜お星さまにお願い〜』出しちゃうの?
っていうかもう出来てたの!?
私の困惑をよそにプロデューサーが小春に問う。
プロデューサー「それって、何の曲なの?」
……は?
それに対して小春はこう答える。
小春「小春もよくわからないんです~」
分からないのはこっちなんだが!?
なんだそのやり取り!?
どういうことなの???

今回のサポートメンバーは橘ありす城ヶ崎莉嘉白雪千夜堀裕子の4人。
うん。まるで共通点がない。
だがこのメンバーが選出されたのには意味が必ずあるはずなので注視していきたい。

プロデューサーが早速ありすに相談する。
プロデューサー「小春の言語化出来ていない秘めた想いを形にしたいんだ」
いやそれ本人に直接言ってあげてよ。
プロデューサーに相談されたありすは小春からそれとなく心の声を引き出そうとして話を聞こうとする。

ありすの方がよっぽどプロデューサーとしての仕事してるんだが?

この後、プロデューサーが小春と似たようなやり取りをするのだが、「最初からそうしろ」としか言いようがなかった。
まさかの橘プロデューサーの方針丸パクリ!?
プロデューサーに同じ行動取らせるなら先に有能過ぎるありす見せる必要なかったのでは……。
同じ第3芸能課の仲間としてだけのポジションにしておけばよかったのに。

方針に悩む小春にサポートメンバーたちが助力しようとする。
莉嘉はお馴染みの姉である城ヶ崎美嘉に憧れてアイドルになった話をする。
彼女には明確な意志と目標があった。
反面、一見参考にならなそうだったのが裕子と千夜だ。
裕子は「予知夢を見たから」からと相変わらずトンチキなことを言う。
千夜は千夜で主である黒埼ちとせの要望に従っただけなので甚だ受動的だ。
だが、シンデレラガールズのアイドルたちは止まらない。
常に成長を続けているのだ。
千夜は千夜で自分の短所を自覚し、それがあるからこその経験談を踏まえて小春にアドバイスを送った。
そして裕子は「きっかけはきっかけに過ぎません」と意外にも悟ったことを言う。
いつまでもアホの子のままではなかった!
彼女たちはきっちりと糧を消化し、しっかり昇華していた。

しかし、目新しかったのはここまで。
シナリオは急激にU149のアニメとのシンクロ率を高めていく。
交流イベントでヒョウくんをファンに抱っこさせる流れ。
だがここで小春自身も成長を見せ、見事にトラブルを自力で解決してみせ莉嘉に感心される。
小春の母はアニメよりもかなり出番が増えた。
幼少期に小春が愛読していた絵本の話。
いつも星空に願いごとをしていたこと。
ん?
アニメのみならずソロ曲の歌詞の内容まで盛り込んできたぞ?

なにもここまでU149アニメありきにする必要はあったのか。

だがそのままではなく、溜飲を下げてくれたのは本当にありがたかった。
なにしろアニメでの小春は周囲を振り回したことを謝罪するどころかそのことを自覚すらしていなかったのだから。

ソロ曲もデレステで聴くとまた違った味わいがあって感慨深……
あれ?
待って。
あのソロ曲ってこのストーリコミュでは小春が作曲したことになってるんだよね?
ってことはつまり。

渡部チェル=古賀小春だった!?

「渡部チェル」は古賀小春の別名義だったってコトォ!?
あの超絶かっこいい『生存本能ヴァルキュリア』『美に入り彩を穿つ』の作曲・編曲は小春だった!?
はい。
冗談はここまでにして、と。
きっとチェル先生の小春への解像度が高過ぎて受信したんだきっとそうだ。
先生ずっと「薫と小春のソロ曲作りたい!」って仰ってましたもんね。

アニメとの関わりの深さ具合は受け取り手自身の好みかもしれないが、正直私にとっては少々、いや結構がっかりだったということ。
どうせならもっともっと新しいものを見せて欲しかった。
が、何度も言うが「その先」を見せてくれたのは本当に良かった。
夢を見るだけだった小春は「夢見る気持ちを分けてあげたい」と思えるまでになった。
さらにアニメとの最大の違いとしてはプロデューサーが別人であるので、「プロデューサーさんは小春の願いごとを叶えてくれるから絵本のお星さまみたい」と言ってくれたこと。
アニメのあのプロデューサーではねえ。

だからこそ違和感が残る。
惜しい。
もったいない。
「どこが?」って?
そう、シナリオタイトルですね。
『How to become a princess』って「お姫様のなり方」ですよね。
せっかく「その先」を見せてくれんだから、タイトルもそれに沿ったものにして欲しかったなあ、と。
今や古賀小春はアイドルになり、お姫様にもなれたのだから。

ではお姫様のその先って何だろうか。
……いや。
ここでその答えを出す必要はない。
それをこれからみんなで見守って行こうじゃないか。
古賀小春のシンデレラストーリーを。

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