ウクライナ代理出産の歴史

世界の代理出産の歴史

人類はとても長い間、子供を授かることができない・・という悩みに直面してきており、20世紀までは解決不可能なケースが大多数でした。しかし現在では、最先端の人工的な技術と条件下(ラボ)で妊娠した子供を、遺伝上の母親ではない別の女性が身ごもるという『代理出産』が不妊症の治療法として広く用いられており、自分の子供を授かることをできない夫婦の問題を克服することができています。

代理出産という考え方自体は新しいものではなく、最初に言及されたのは旧約聖書に遡ります。その後、妾や奴隷が産んだ子供を正妻に引き渡して育てるという代理出産が歴史上多く見られるようになりました。現在の代理出産とは異なり、古代においては、奴隷が遺伝的につながりのある子供を産み、それを譲り受けるという方法しかありませんでした。

現代の代理出産は、子宮奇形など生殖機能に深刻な問題があったり、妊娠や出産に耐えられない深刻な心臓病やその他の持病を持っており、子供を妊娠・出産できない女性が利用することが多いです。また、代理母出産は、長い間不妊症の治療を受けてきた女性や、現代の生殖医療をすべて試したが効果がなかった夫婦にも推奨されています。

ちなみに、現代において代理出産が可能になったのは、1978年に実験室で妊娠した最初の子供(試験管ベイビー)が生まれてからです。その少女の名前はリサ・ブラウン。彼女の受胎と誕生の過程は、医学と科学に新たな道を切り開きました。彼女の誕生が可能になったのは、常に監視された人工的な条件下で卵子を受精させることによって不妊症と闘う方法を模索していた科学者たちの長い研究のおかげです。この方法は人工授精、または体外受精(IVF)と呼ばれました。代理出産が可能になったのは、この開発のおかげです。

人工授精では、女性の体内から卵子を取り出し、その中に精子を入れて受精させ、胚を発育させます。その体外受精のおかげで、代理母は、母親と父親の卵子や精子を使って妊娠した、自身とは遺伝子的に異なる子供を身ごもることができます。しばらく研究室で発育させた後、代理母の体内に入れ、さらに成長・発育させることができるわけです。つまり、代理母の役割は、遺伝的に自分の子供になったこともなければなることもない胚の、正常で完全な発育を保証することと言えます。

代理出産が最初に成功したケースはアメリカで、1986年に代理母が完全に遺伝的に異質な子供を身ごもりました。最初の試験管ベイビーが誕生してから随分長い時間が経ちました。それ以来、体外受精を含む現代の生殖医療テクノロジーのおかげで、何百万もの不妊カップルが親になることができています。克服できない不妊症はほとんどなくなったのです。


ウクライナ代理出産の歴史

代理出産のような生殖補助医療技術がウクライナに登場したのは、1980年代初頭です。1983年にはウクライナで最初の生殖研究所が誕生しました。その後、1990年代にかけてウクライナで不妊治療の新時代が始まり、代理出産プログラムによる最初の子供の誕生がそれを象徴する出来事となりました。

最初の代理出産プログラムは、ウクライナのハルキウ市で行われ、カーチャという女の子が1991年に誕生しています。これがウクライナにおける生殖補助医療(ART)発展の幕開けと言えるでしょう。ウクライナはCIS諸国で初めて生殖補助医療を成功させた国となりました。

1992年、ART分野の主要な科学者や実務家がウクライナ生殖科学者協会を設立しました。ART分野の急速な進歩により、新しい公立・私立の医療機関や不妊治療センターが開設されました。ARTの発展は国家によって支援され、ウクライナにおけるARTを規制するために必要な規制が採択され、予算も割り当てられました。

2000年代に入ると、ウクライナでは商業的ARTが勢いを増し、施設の数も増加しました。世界各国(外国人)からもウクライナの先進生殖補助医療に注目が集まり、利用者が増大しました。多くの新しい法律が採択され、国際的な慣行も考慮されるようになりました。ウクライナは生殖補助医療(ART)における国際会議の主要な参加国となり、ARTの重要性を訴え、今日までART全体の発展に大きく貢献してきています。

現在の2024年においては、生殖補助医療の技術ははるかに進歩してきています。ただし、世界を見渡すと、法的な面で問題(複雑さ)を抱えている国があることも事実です。ウクライナのように、代理出産が法的にも完全に許可・整備されている国もあれば、法律で規制されている国もあり、完全、あるいは部分的に禁止されている国もあります。代理出産が禁止されているのは主に倫理的な理由からであるため、完全には禁止されていないものの、有償で行われる場合に限っては禁止されていることが多くなります。

イギリスでは、代理出産は認められていますが、非商業ベースであることが大前提です。つまり、代理母が他人の子供を身ごもり、出産することはできるものの、その対価として金銭的報酬を受け取らない場合に限られています。例外は、医療サービスに対する支払いと、代理母が子供を身ごもるために費やした時間に対する金銭的補償の支払いはできます。法律が複雑で日本で子育てをしたい日本人にはリスクがあります。

ウクライナの代理出産は、40年以上の歳月をかけて、技術・医療的な面、法的な面の両側面で進歩を重ねてきた歴史があります。世界で最も代理出産サービスが発達した国の1つであり、世界各地から不妊に悩む夫婦がウクライナを訪れています。ウクライナの生殖医療技術の特徴は、代理母の要件、権利、義務について法律が非常に明確であることです。そして、この法律は生殖医療を最初から最後までカバーしています。

例えば、生殖補助医療を利用できるのは、本当に不妊に悩み、医学的な助けが必要な場合に限られると法律で厳しく定められています。父親母親になることを夢見ている夫婦のすべてが子宝に恵まれるわけではありません。生殖医療が非常にうまく機能しているにもかかわらず、人工授精サイクルでは役に立たず、代理母に頼らざるを得ない夫婦のために、ウクライナの代理出産サービスは法的な側面でも進化し続けています。

ウクライナ代理出産に関心をお持ちの方へ

本記事では、ウクライナ代理出産の歴史についてその概要を紹介しました。代理母出産を検討している夫婦にとって、ウクライナは本命候補の1つです。アメリカの一部の州、カザフスタン、ジョージアなどと比較し、最終的にウクライナで代理出産を進めたい気持ちになっている日本人の夫婦は大勢います。更に詳しく代理出産について調べたい方は、BFY(ベイビーフォーユー)のサイトFacebookをご覧ください。


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