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しつこく衆院選2021

耕論『ばらまかない分配とは』(朝日新聞11月16日)では3人の女性が寄稿していたが、そのうちの1人が『時給はいつも最低賃金、これって私のせいですか?』を書いた和田静香氏。残念ながらまだこの本は読んでないけど、紙面の内容にはいたく共感。
そういえば先の衆院選は与党も野党も給付金の話で終始していた印象だった。札束をチラつかせれば国民はついてくるって思ってんじゃないの?とか、あまりにも国民をバカにしてない?と腹が立つ一方、そう思われても仕方ない行動を私たち国民側がしているのかなとも思ったり。誰だってお金には弱いものだし、もらえるものなら少しでも多くお金がほしいと思うのが世の常なんだよな…
とはいえ「とりあえず一時金を配ります」という政府と、「安心して暮らせる社会を作るためにお金を使います」という政府がいたとしたら、いったいどちらを支持するだろう。
あるいは「とりあえず一時金を配ります」という政府と、「気候変動問題のためにお金を使います」という政府がいたらどちらを支持する?
一時金で急場はしのげたとしてもその先どうするのかという策は不明。それに比べたら「安心して暮らせる社会」を目指したり、あるいは「気候変動問題」に取り組んでくれたりする方が長い目で見ればいいんじゃないかと思うんだけど、果たしてその政策は順調に進むのか、はたまた大事なお金をちゃんとそこにつぎ込んでくれるのか、考え始めるとあれやこれや不安は尽きない。
どの政党がどんな策で臨み、どのくらい時間やお金をかけるのか、あるいは他国でどんな成功例があるのか、などなど国民が知りたいのはそこら辺じゃないだろうか。そこがはっきりしてようやくどの党へ投票しようかと考えることができるんじゃないだろうか。
衆院選で野党は、与党がやってきたことがいかにお粗末だったかをあげつらうばかり。国民にもっとも訴えてほしかったのは長期的展望に立った党独自の政策だったのに。
与党だって、あれをやった、これをやった、これだけばらまきます、というフレーズしか耳に残らない。
国民に政策の話をしたって理解できないし、賛同も得られないと思い込んでいるんじゃないか。けれど和田氏は言う。
「本気で丁寧に何度も語りかければ、通じるんですよ」
丁寧に何度も語りかけるような時間の余裕などないよっていうことだろうか。そもそも国民が理解できる言葉を持たない政治家っておかしくないか。誰にとっても分かりやすい表現を心がける。そこ大事なポイントじゃない?
「最近、対話する政治を見たことがありません」
とも和田氏は言う。国民には対話する能力がないと思っているなら、その力を養ってほしい。だって国民の意見を代弁するのが政治家の役割なんだから。各政党主催で勉強会を積極的に開いてくれないだろうか。
和田氏は自ら国会議員のもとへ赴き、質問を重ねてあの本を書いたらしい。もしも私が各政党の事務所へ出かけたら、政治や経済のレクチャーをしてくれるのだろうか。
これまでずっと政治に無関心だった自分をここ数年猛烈に反省している。政治家に不満を持つなら、自らも勉強し、考え、行動していかなきゃいけないよね。

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