たいにぼ、マイクラ鯖を転送しようとしたら自分が異世界に転生されてしまう(後編)
俺は異世界を歩いていると、山に差し掛かった。
突然、泥団子が飛んできた。俺は、間一髪でかわそうとした。
「そこのお前、金目の物を置いて行ってもらおうか!」
目の前に、一人のなで肩の男が現れた。
「誰だお前!」
俺は顔にぐっちょりとついた泥を拭いながら目の前の男に問うた。
「俺はじーた。山賊のじーただ!」
なで肩の男はそう言うと、次々と地面から泥団子を手で生成し、腰にくくりつけたTIGERの水筒で少し水をかけ、丁寧に磨いてから投げつけてきた。
「くっ・・・!!手で地面の土をすくいあげ、少し水をかけた後、丁寧に磨いて泥団子を作る能力持ちか・・・!!」
俺は、すべての泥団子を間一髪で避けようとしながら、何とかその男に近づいて触れようとした。しかし、男は文化部っぽいにもかかわらずテニサーに入っているかのような身のこなしで、ひらりひらりとそれを躱した。
「近づけない・・!!俺は、俺はもう・・・ここで終わりなのか・・?」
たいにぼはすでに、顔以外がすべて土に埋まっていた。「キューピーあえるパスタソース たらこ」のCMに出てくるたらこを被ったキューピーちゃんみたいな感じである。
「ふははは!!貴様、触れた相手を穀ろす能力をもっているらしいな!だが、近づけなければどうにもなるまい!俺の能力、意外と刺さっているだろう!」
そう言うとじーたは近づいて、たいにぼの額をからかうようにピンッと指ではじいた。
「あ。」
「あ。」
たいにぼの頭に、とある男の記憶が流れ始めた・・・
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