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演出

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演出論、巻頭言、パンフレット・著書抜粋、など
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#台詞

騒音。稽古場レポートより0116

みなさま お疲れ様です。 先週はなかなか稽古場レポートをお送りできずにすみません。 発語のルール(お囃子と台詞の関係)をいろいろと整理中です。 先週まとめたルールと台本で、今日の稽古の冒頭に添付台本の5頁半ばくらいまでやってみた動画を撮影しましたので共有します。 https://youtu.be/4mQm1DxYBRY まだまだ上手くいっていないところも多分にありますが、 演算の変化をカットではなくフェードでやっていくような流れになっています。 (演算に使用していた「

騒音。稽古場レポートより0105

今日は稽古場で直径6400mmの舞台を見立てて稽古してみました。 狭くて想定していた動きができないといったことはありませんでした。 また、狭い中に閉じ込められているというイメージは必ずしも悪くないとは思いました。 とはいえ、もう心持ち広い方がよいのではないかということで、 6600mmを盆舞台(っていうんですかね)の直径として確定したいと思います。 吊り機構の中心と盆舞台の中心をずらすという案について、今日少しお話しましたが、楽器の置き位置含め、平面図にだいたいのイメージを

イェリネクをやり続けること 三浦基

イェリネク戯曲を初めて演出したのは、震災の翌年、2012年の『光のない。』だった。あれからもう10年が経ったことになる。その間に、同じくイェリネクが書いた『スポーツ劇』、『汝、気にすることなかれ』を演出した。今回は『光のない。』のマルチリンガル上演としての『ノー・ライト』、さらに最新戯曲である『騒音。見ているのに見えない。見えなくても見ている!』を演出するので、気がつけばイェリネク戯曲の上演は私のライフワークになろうとしている。 チェーホフやドストエフスキー、ブレヒトなどの

【対談】三浦基×佐々木敦「演劇のリアリティとアクチュアリティ」(その1)〜『光のない。』(2014)CHITEN✕KAAT特設サイトより

ノーベル賞作家エルフリーデ・イェリネクが東日本大震災と原発事故を受けて書いた長大なテキストを舞台化した『光のない。』は、2012年の初演の際、わずか3日間の上演にも関わらず観客からの圧倒的支持を得た伝説的作品です。2014年、この作品を再演するにあたって三浦自身が改めて『光のない。』について、早稲田大学文学学術院教授の佐々木敦氏と語った記事を全4回にわたってご紹介します。今回はその第1回目です。 ※《CHITEN✕KAAT》特設サイトの掲載ページはこちら はじめに 岡室: