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劇場文化

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2022年11月の記事一覧

学生インターン 記事まとめ

地点では12・2月のイェリネク戯曲連続上演を機に、「公演の運営・プロモーション」を活動目的として学生インターンを募り、9月からオンラインでの定期的なミーティングを重ねてきました。地点も京都での活動を20年近く続けてきて、年々学生との距離が(というより年齢が)遠のいていくことを感じ、デジタルネイティブ・SNSネイティブである彼らがどのように演劇の情報を得、劇場に足を運ぶのか、直接聞いてみたいという下心もあっての募集でした。 が、しかし、「どこに作品を(演劇を)必要としてくれて

地点『光のない。』感想 赤松歩人(学生インターン)

マルチリンガル公演『ノー・ライト』は、地点の過去公演、エルフリーデ・イェリネクのテキストを舞台化した『光のない。』が原型となっています。今回、学生インターンシップの活動として「『光のない。』の公演映像を観て感想を教えてほしい」という課題が出されましたが、正直に言うと地点のインターンに参加しておきながら、私は『光のない。』を観たいと思いませんでした。東日本大震災をテーマにした作品と聞いていたからです。 私は宮城県仙台市に生まれ、大学進学まで18年間過ごしてきました。東日本大震

【対談】三浦基×佐々木敦「演劇のリアリティとアクチュアリティ」(その3)〜『光のない。』(2014)CHITEN✕KAAT特設サイトより

ノーベル賞作家エルフリーデ・イェリネクが東日本大震災と原発事故を受けて書いた長大なテキストを舞台化した『光のない。』は、2012年の初演の際、わずか3日間の上演にも関わらず観客からの圧倒的支持を得た伝説的作品です。2014年、この作品を再演するにあたって三浦自身が改めて『光のない。』について、早稲田大学文学学術院教授の佐々木敦氏と語った記事を全4回にわたってご紹介します。今回はその第3回目です。 ※《CHITEN✕KAAT》特設サイトの掲載ページはこちら ◀その1を読む ◀

【対談】三浦基×佐々木敦「演劇のリアリティとアクチュアリティ」(その1)〜『光のない。』(2014)CHITEN✕KAAT特設サイトより

ノーベル賞作家エルフリーデ・イェリネクが東日本大震災と原発事故を受けて書いた長大なテキストを舞台化した『光のない。』は、2012年の初演の際、わずか3日間の上演にも関わらず観客からの圧倒的支持を得た伝説的作品です。2014年、この作品を再演するにあたって三浦自身が改めて『光のない。』について、早稲田大学文学学術院教授の佐々木敦氏と語った記事を全4回にわたってご紹介します。今回はその第1回目です。 ※《CHITEN✕KAAT》特設サイトの掲載ページはこちら はじめに 岡室: