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受けて立ってやろうじゃないか

ついにコロナワクチン接種の召集がやってきました。まさかこんなに早く来るとは思っていなかったので、ホントは見なかったことにしたかった。

私は普段から、化学合成物質をできる限り体内に入れないようにしています。口からだけでなく、鼻からも、皮膚からも。GPに何らかの理由で会う時も、どうしようもなく必要でない限り薬は飲みたくない、とまず伝えるし。

なのでこのパンデミックが始まってからずっと、ワクチンもできることなら避けたいと思っていました。国や力を持った企業に不信感がないわけではないけれど、それより何より、ワクチンが解決策だとは思わないし、何がなんでも必要かどうかが分からないものを体内に入れることにとても抵抗感があったからです。

とはいえ私の仕事は小さい部屋で人と密になる仕事(って書くとなんか怪しげだ笑)。いくら消毒や換気やPPEだけでなく、自分の健康にも万全を尽くしているとはいえ、そしてその密になる相手であるクライアントが安心して施術を受けられる場を提供するために最善を尽くすというのは、例えそれがプラシーボだろうがなんだろうが、技術の良し悪し以前に必要なこと。

噂のワクチンパスポートができたとして、ワクチンを受けないことで、旅行に行けなくなったり、パブに入れなくなったりするのは別にいいと思ったけれど(まあそれは、キャピタリズムに対する不信感と手放しで歓迎しているように見える世の中に対して意固地になっているともいう)、そのせいで仕事がしずらくなったり、クライアントを不安にさせたり、またそれに対して自分自身がストレスを感じるくらいなら、限りなく気は進まないけれど、これは「どうしようもなく必要」カテゴリーにはいるのかもしれないのだろう、と考えを改め始めていたところでした。

エナジー的に害があるんじゃないかと感覚的に嫌だと思っている部分も自覚していたので(とはいえそれが悪いことだとは全く思わないし、もはやそういうのは積極的に信頼しているけれど)、じゃあそういう分野ではどんな意見があるんだろうと思って調べてみました。でも私が信頼できると思っている人たちは、誰ひとりとワクチンの良し悪しに関する言及はしておらず、それはそれでやっぱり信頼できる人たちだと感じたものの、結局どちらを選んでも、悪影響がどう出るかは本人の受け取り方次第、正解はそれぞれの中にしかないというところに落ち着きました。

だったら受けて立ってやろうじゃないか。
ということで明日受けてきます。

しかし、GPも歯医者も今日の明日の予約なんてほぼ間違いなく取れないし、専門医の予約なんて数ヶ月後とかなのに、このスピード感は不気味というか、今までのあれは何だったんだ..というか。

ところで余談ながら、(陰謀論以外で)アンチワクチンの人たちの意見について調べていた時に見つけたオックスフォード大学のサイエンス・ブログ。

数ヶ月前の記事だけれど、なるほどねと思ったのがこの部分。

Vaccine scepticism, it would seem, is linked to a wider crisis of trust. Our data suggest that people who are vaccine hesitant are more likely to be mistrustful of doctors, are more likely to hold conspiracy beliefs, and to have little or no faith in institutions. They can also feel like they are of lower social status compared to others. What we see here is a combination of vulnerability and distrust of those in authority. That manifests itself in defensiveness. Unwilling to be experimented upon by people who don’t care about their well-being, they avoid vaccination.

彼らのリサーチによると、ワクチンに対する懐疑的な見方は、世間で力や発言力を持っている立場の人たちに対するあらゆる不信感と関わっているのではないかという見解。(かなりざっくりした私的超訳なのでご容赦を)

あー、それはあるなと激しく思いました。

このデータは、お金持ちは教養が高くて、貧乏人は教養が低い、という見方もされかねないけれど、本当のところ、収入ピラミッドの上に行けば行くほど都合がいい今の世の中で、高所得の人たちは、都合が良い方向に進むような国家や近代医療を懐疑的に感じないかもしれないけれど(不満や不公平感を感じる頻度が低いだろうし)、いつだって貧乏くじをひかされて、蔑ろに慣れている所得の低い人たちに、そんな世の中を牛耳っている奴らの決めたことや言うことを疑うなと言う方が無理な話。

これって結局キャピタリズムの歪み。ボリスが「ここまでワクチン接種が成功しているのは、キャピタリズムと強欲のおかげ(the reason we have the vaccine success is because of capitalism, because of greed)」と発言したとニュースになっていたけれど、これってあながち嘘じゃない、というか、思わず調子に乗って口を滑らせて本音を漏らしたって感じなんじゃないかしら。

もちろん現場レベルでは、NHSやボランティアの働きが素晴らしいという事実もあるわけですが。接種会場に関しては、とてもオーガナイズされている、とてもフレンドリー、とかびっくりするくらい良い話しか聞きません。というか、このパンデミック中、NHSの対応がきめ細かくて、フレンドリーで素晴らしかった、という意見は私の小さくて狭い世界でも幾度となく耳にしたし。なのにNHSナースの今年の昇給が1%とか、酷いとしか言いようがない。


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