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B'zの中から俺の好きな曲を挙げていくだけ⑤

 どうもべっちょです。


今回は比較的(当社比)最近の曲いくよ!しかも1曲だけだよ!


①声明(シングル、アルバム「Dinosaur」収録)

○29年目の新境地

「UCC BLACK無糖」TVCMソング。
タイアップ先への書き下ろしであり、CMのキャッチコピー『限界なんて、ない』をコンセプトに「飽くなき挑戦を続ける世のチャレンジャーたちへの応援」をテーマとした楽曲となっている。メンバーは「制作過程でリフ、メロディー等二転三転して苦労した」(松本談)、「イントロとAメロが二転三転した」(稲葉談)と述べている。

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/声明/Still_Alive

『限界なんて、ない。』
このUCCの広報担当者、めっちゃよくわかってる。

ドラムのタム回しから始まって、そこにパワーコードとベースのルート音が重なってから、TAKの代名詞である「歌メロなぞり」のリフ、そこに稲葉さんの声が乗っていくんだけど、Aメロはおとなしめ(静かという意味ではない)、Bメロの転調で「サビに何かあるぞ」というところまではポピュラーミュージックでは定番なんだけど、まず進行がいつものB'zとは違う。多分この進行は今までB'zは使ったこと無いと思う。ハーフトーン進行という表現が正しいのかわからないんだけど(マイナー進行やメジャー進行ではない気がする…)、イントロから2度ずつ上がっていって、Aメロ最後で2度下がり、Bメロでもサビ入り口まで半音ずつ上がっていって、サビでEm→Gm(オクターブ上がマイナーなだけで、主音階はメジャーな気がするけど)→Amで弾(はじ)ける。
そしてまた半音ずつ降りていく。

…と、ここまで聞くと「メロが少し捻られただけの普通のロック進行じゃん」と思うかも知れない。

違うんですよ!
あの、一応ギターやってたんでギターソロから行かせてください。
TAKってマイナーペンタの権化…というか「あの手癖」がマイナーペンタなんだけど、「声明」ってマイナーペンタでもメジャーペンタ(メジャーペンタはソロアルバムで結構使ってるよ)でもないんよ。何あれ?
一瞬ハーモニックマイナーかなとも思ったんだけど、それにしてはコードにキッチリと合わせてるところがあるし、俺がよくノンコードで使ってた(つまりペンタが使えず困ったときの悪い手癖)コンディミ(ハーフホールトーンって言う正式名らしい)スケールっぽいなとも思ったんだけど、でもTAKっぽさがある…
マイナーペンタをベースにして…4度?をアクセントにしてる?ディミニッシュ?
元々がノンコードなもんでセンスが問われる部分(ジョー・サトリアーニならホールトーン、スティーヴ・ヴァイならリディアンを使う)なんだけど、さすがTAK、めっちゃかっこいい。
「マイナーペンタとメジャーペンタの手癖で音楽的解決をしてはいるけど、途中で8音ぐらい全く関係ない音がある」というのが適切?


んで、ヴォーカル面。これがヤベぇ。

Aメロは機械的な繰り返しにちょっと捻りを入れて、Bメロでトーンダウンしつつ少しづつ感情的になるんだけど、サビ前の





「セイメイ」

がカッコ良すぎて背筋ゾクゾクする。

これ、「生命」が「声明」を出すサビに繋がるんだけど、無機的なメロから有機的なサビに変わるスイッチなんよ。

公式が1サビまで出してるから聴いて!

B'zって凡庸な曲でもレベル高いんだけど、タイアップ曲の締め切りで追い詰められるとすげえ曲が出来る(今度やるけどFIREBALLとか)タイプのバンドで、最近(当社比)ではこの「声明」とか「RED」がそういう経緯での真骨頂かなと思ってる。
多分これ、UCCの方も妥協しなかった結果もプラスに作用してると思う。


■番外編


…このシリーズ30までやるけど、文字数的にこの記事この1曲で十分になったし(早口オタクみたいになってるから)、この際「挙げない曲」を1曲言ってしまうか。

「CHAMP」

タイアップした経緯はともかく、タイアップ先からの注文が

「ultra soulみたいな曲」。

ふざけんなよと。
これ、キレなかった受注者は凄いと思う。

これすなわち「焼き増しの曲を作れ」と言うのと同義なんよ。本人達がノンタイで遊び心的に作るならいいよ。
普通に企画担当者がこれ言うのダメでしょ。
曲自体は言うほど嫌いじゃないんだけど、ultra soulとはほぼ真逆にバンドサウンドで尚且つシンプルに「孤独」を表していて相手に対する強烈な意趣返しになってるのは素晴らしい。


■おわりに

俺がこの曲をどれだけ好きかおわかりいただけただろうか?
俺、B'zマニアでもないからね?ただB'zの曲を多く聴いているだけだから。

俺は音楽的素養もほぼ無いし(ギターは割と本気でやってたからそりゃあ音楽やってなかった人に比べたらアレだが)、2008年以降のB'zに関してはめっちゃ後追い勢だから、この曲も実は後追いなのよ(この時期に一番聴いてたのは北島三郎の北の漁場です)。
初めて聴いたのが2019年かな?それで圧倒されてDinosaur聴いて、最近(当社比)のB'zを聴き始めたので思い入れが深い。
改めてB'zの力って凄いなと感じる曲だった。

ではまた。

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