「太陽の子」灰谷健次郎著の読後感【読書日記】
この児童文学書に目を通したのはいつのころだろうか。
10代の後半のころに読んだような記憶がある。内容はまったく忘れてしまっていた。
たまたま読む機会があり、再読してみた。読み進めるに従い戸惑いがひろがり、途中から読むことが辛くなってきた。その理由が理解できたのは、読み終えてからのことだった。物語の構成として、「伏線の張り方」に問題があるのではないかと思ったからだ。
物語が終盤に入り、この小説の肝の部分が力強く語られる。心に染み渡るような文章でよかったけれど、そこに至るまでの伏