『混声の森』の読後感【読書日記】

松本清張氏の作品を愛読しています。 著名な作家ですが、この作品も嫉妬、あるいは悔しい思いを抱きながら小説を通読しました。描かれている物語の内実は素晴らしいですね。 この作品は上下巻で900ページに及ぶ分量です。物語があまりにも面白くて、ヒヤヒヤ、ドキドキしながら読み進めていったせいか、普段より早く読み終えました。 読んでいると、社会生活を営む人々の欲望のうめきが聴こえるような錯覚が起こりました。文学史に名声を遺した作家の小説は、ひとときの時流に乗った流行小説とは違いがあ