サンキュー、スイス人

バイトのクローズ後0時前に最寄りに着く。バイトは明日で終わりだ。バイト先に向かう途中でチェーンを外れていたことは頭にはなく、自転車を動かすと同時に思い出す。今日の行き途中でチェーンが外れたのだ。直そうと試みたが、このまま格闘して直らなかったリスクをマネジメントし、間に合わないリスクが大きかったのでその状態で押しながら走った。これによって悪化したっぽい。駐輪場前で試行錯誤するが全く外れない。食い込み方がえげつない。途中人は通るが、みんな興味はないのだろう。俺は集中した。すると、なにかを呟きながら自転車を取りに来た人とすれ違う。そして、もじもじした後にこちらに戻ってくるではないか。そして、俺に流暢な英語で「Can I help y?」と言ってくれた。俺がサンキューと返したやいなや十特ナイフで外すのを手伝ってくれた。トータルして15分位だろうか。苦戦したが直すことができた。彼がいなかったら直らなかったに違いない。彼と言っても40くらいのおじさんだが。どこから来たのか尋ねるとスイスから来たと言う。卒業旅行でサンモリッツに行ったことを英語混じりで話す。少しだが楽しかった。最後に彼が会えてよかったと言ってくれた。嬉しかった。一期一会である。相手の手の汚れと俺の手の汚れ。腹が立つはずの汚れは、思い出の汚れに。帰りの気分はるんるんだった。

ありがとう。

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