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3つ目のボールを回すには?

 暑いですね。家の中にいても参ります。1日2回シャワー浴びているのに、身体と頭皮が臭います。嫌になります。さて、愚痴は50文字ほどでやめておいて、きょうは「3つ目のボールを回すには?」というタイトルでお話ししてみたいと思います。
 何かこう、新しいことを始めるとするとします。そうですね、たとえば思い切って司法予備試験を受けることにしたとしましょうか。これは大きな決断です。時間も奪われます。あなたのいっぱいいっぱいの生活の中に、司法予備試験のための勉強という大きな要素が入って来る。目標はもちろん、予備試験合格、からの司法試験合格です。そう決断するからには、その先の生活の向上なんてものも見据えているかもしれません。まぁ、あくまで例ですよ。続けて聞いてください。そんなあなたには、生きがいとすることがある。毎週末のサーフィンです。そこに行けば、仲間とも会え、波と遊ぶことが何より楽しい。生きがいとなっていることです。もちろん、サーフィンに行く日は、ほぼ一日それで潰れます。もちろん、帰宅したときには疲れきっていて、週の頭に疲れを残さないようにするので精一杯です。
 こうした状況下で、司法予備試験合格という大きな目標を叶えるとしたら、最初に考えるのは「やっぱりサーフィンは我慢しなくちゃなあ」とか「付き合いを減らしていくか」とかそういうことじゃないでしょうか。それがストイックだと思って、試験勉強に集中するために楽しいことを我慢して、「せっかく我慢しているんだから」という仕方で自分にハッパをかける。
 けれど、そんな人生つまらなくないですか? 受験生だったら、受験一本で頑張るのも、いいのかもしれませんけど、さすがに30超えてそういうのやるのって、無理あると思うんです。だって、年齢重ねると、日々自分を生かすことで精一杯になりませんか? そういう中で自分が楽しんでいることを、そう簡単に自分で摘んではいけません。だいいち、受験生として第一志望合格を目指していた頃は、若さゆえ割とナイーヴで大雑把な将来像しか描けていなくて、それゆえに単純な努力をすることができます。けれど、ある程度歳をとってしまうと、どんな難しい資格をとったり、医学部とか含めて大学に入り直したり、あるいは武道館でのライブが決まったりしても(!?)、「その先」の心配ってもう避けられませんよね? 
 だから、ある程度年齢を重ねてしまってから、自分の中の色々を犠牲にして努力するのって、単純に苦しくなってしまうだけなんじゃないか。それで無理して、合格とかの目標に到達することができたとしても、結果として、付き合いを失ったりして、不幸になってしまうんじゃないか。しかし、先の例で言えば司法予備試験からの司法試験合格というのは、とても難しいことで普通に生活送りながらでも難しいのだから、やっぱり生活以外の部分で自分を生かしているもの、それを犠牲にしなきゃいけない気がしてしまう。

 なんでこんなことを言っているのかというと、まさしく今の自分がこういう状況だからなんですね。もちろん、司法予備試験は受けないし、サーファーでもないんですけれど。これは選択に関わることですから、非常に悩ましい問題です。そんな中、あるとき、「3つ目のボールを回せるようにしたらいいんじゃない?」という声が聞こえました。3つ目のボール?

「君はジャグリングできる? お手玉でもいいよ、わかる?」
「まぁ、2つまでならできます」
「そう。大概の人は、2つまでなら訓練しなくてもできちゃうね。だから、君が訓練して、3つ目のボールまで回せるようにすればいい。ひとつめが、君の生活だ。もうひとつが、いまの君を生かしているもの。どんな人生でも、ひとつめのボールは取り除くことはできない。それは生活という根幹だからだ。だから、君はいま、取り除くことができる方のボール、つまり自分を生かしているボールを取り除こうとして、新しいボールを入れようとしている。でも、それじゃ苦しいということもわかっている。だったら簡単だ。3つ目のボールを回せるようにすればいい。それだけだ。3つ目が回せるようになって慣れてきたら、今度は4つ目の可能性だってある。とはいえ、まずは3つ目だ。」

 これを先の例に引きつけていえば、2つ目のボールが「週末のサーフィン」にあたります。司法予備試験の勉強のためにそれを犠牲にするというのは、2つ目のボールを外して、別の新たな2つ目のボールとして「司法予備試験の勉強」を組み込むということです。これは、2つしかボールを回せない自分というのを前提としていて、言ってみれば自分のキャパシティに外的環境を適応させる考えです。しかし、外的環境に応じて自分のキャパを拡大するという考えもあるはずです。3つ目のボールが新たに出てきたのであれば、3つのボールを回せるようになればいいだけのことなのです。もちろん、それには訓練が必要ですが。
 じゃーどーすればいいの?って話なんですけれど、それはまだここでは書けません。私もまだ渦中にいますから。けれど、「あちらを取るか、こちらを取るか」という問題に見えて、実はそうではないということも往々にしてあって、二者択一に見えたときに「3つ目のボールを回すには?」とあなたにも問いかけてもらいたいのです。今日はここまでにします。続くかどうかはわかりません。

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