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徒然に。

『幻想水滸伝』『百英雄伝』の村山吉隆さんの突然の御逝去の報に接し、心よりお悔やみを申し上げます。

…今でこそ、同年代のクリエイターさんと久し振りに会えば健康の話ばかりになるのですが。

紡時の開発のときは、…それこそもう15年くらいは前になるんですかね。あの頃はお互いもう少し若くて全然まだそんな雰囲気じゃなかったのですが、
ちょうどその頃、著名な映画監督さんが若くしてご病気で亡くなられて。

その時はじめて、会議室で
『本当に、お互い身体は大事にしましょうね』って
言い合って。
紡時の時の私は朝も夜も無く、とにかく必死で、
描ける時に描く!
寝られる時に寝る!

…みたいな生活をしていたのに、シナリオの津川さんは『規則正しく生活してます』と仰って。
いやもう、衝撃的で。凄いです。輝いて見えました。
クリエイターとして本当に見習わなきゃと思って。
今は無理だけど、ちゃんとそうしなきゃと思って…。

その後開発も終わり、あれから時も流れ、気がつけば、持病の一つや二つ当たり前のお年頃に。
毎年、『健康第一でやっていきましょうね』がお互い合言葉みたいになって。

今は体力的に無理こそしなく(できなく)なりましたので、一応ようやく
『夜寝て朝起きるというだけの規則正しい生活』になりましたが、すごく胸を張れるような健康状態では無いかなとは思います(苦笑)。
それはおそらく、年齢的にも自分だけじゃないのは解っているつもりでしたけど…

今は突然の訃報に、ただただ本当に、寂しいです。

私は当初からフリーランスのイラストレーターでしたから、KONAMI時代の村山さんとは幻水のお仕事でお会いした事はなかったのですが、のちに別件でご連絡をいただいたことがあります(あっ、ゲーム開発の話じゃないです、念の為)。
その時は都合がつかず、残念ながらお仕事にならなかったのですが、良い機会があれば是非またご一緒したかったなと思い出します。

しかし大元の大元を辿れば、村山さんがおられなければ、そもそも私は幻水のお仕事に一つも関わっていなかったように思いますし、
…あの日も、もしかしたら
私は紡時の会議椅子に座っていなかったかもしれないのですから、なんとも言えない気持ちになります。

お仕事は直接ご一緒できませんでしたが、
おそらく、全てのそれはとてもとてもとても遠回りではあるものの、巡りめぐって枝分かれして、私にも少しずつの御縁をいただいたものと思っております。

待望の百英雄伝の完成を前に…と思うと
言葉になりません。

本当に、お疲れ様でした。
どうか安らかに、お休みください。
今はスタッフの皆さまの御健康と、ゲームの完成を心よりお祈り申し上げます。

これからも末長く、
数多の英雄たちの魂と物語が受け継がれてゆきますよう、いちファンとして、そして一人のクリエイターとして見届けてゆきたいと願っています。

ありがとうございました。


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