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イヌの台詞 22 ~癒しの巻~

セラピー犬というのがいるそうですね。高齢者のいる介護施設や、身障者施設で活躍していると聞きました。人が百の言葉で慰めるよりも、ワンちゃんが寄り添ってくれる方が、老人は癒されます。これは同じ高齢者の私にも感覚的に理解できます。

少し前の番組で米国での話ですが、犯罪を犯した若い受刑者に、セラピー犬を育てさせるというTVのドキュメントがありました。自分の暴力的性格を抑えることが出来なかった若者が、イヌと接して訓練をしてゆく中で更生してゆく、という話です。イヌというのは不思議な癒しの力を持っているのかもしれません。

人間社会にいて、そこに生活していると、どうしても色々とトラブルが生じてきます。定年退職という形で、会社という組織での仕事から解放されても、人間関係のトラブルは避けられません。その中で、裏切りに会うこともあるし、他人に対して憎しみを抱くこともあります。

そんな時に、そこにワンちゃんが来て、眼を見つめ、頭を撫でて、一緒に遊ぶと、イヤなことをすべて忘れてしまうのですよ。
イヌの感情の表現はストレートです。怒る-喜ぶ-イジケル、特にウチのベリーはそれが激しいですね。

イヌを飼うというのは、死ぬまで「無邪気な子供」が家族にいるようなものかもしれません。人の子供は大人になって自立していく中で、親から離れてカワイイ存在ではなくなります。それは誰もが通り過ぎてきた当然の道で、仕方のないことです。

イヌは何をしても、子供の時のまま-ずっと無邪気でカワイイのです。それゆえヒトはイヌを愛しすぎてしまうのですね。それがペットロスという心の病に繫がっていくのでしょう。

英国人のように、ヒトとイヌが別の生き物であることを認識して距離をおいて付き合う、ということが必要だと思うのですが…なかなか難しいですね。

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