久しぶりのカヤック

自然環境リテラシー学 海Z 第三回 令和四年一月二十二日~二十三日

こんにちは、ヒロジーです。今回は久々のカヤックでした。久々だったこともあり、色々と忘れていた部分がありましたが、無事怪我もなく終ることができました。

1日目

参加者のみなさんと合流してから、まもなくカヤックに乗りました。アルガフォレストの柴田丈広さんに久しぶりに会い、カヤックで先導してもらうのは、どこか懐かしい感覚がありました。カヤックの班をA班とB班に分けて漕いだのですが、僕はA班になりました。A班は昼食をとってすぐに出航しました。僕は両日ともにタンデム艇に乗りました。ペダルの操作をしばらくやっていなかったため、最初は急に曲がったり、逆に曲がったりしてしまい、おぼつかないように感じましたが、しばらくやっていく内に感覚を取り戻しました。タンデム艇に乗っていたということもあり、参加者のみなさんが隊列から外れそうになっているところや遅れているところを導くことはできませんでしたが、他のリーダーさんと連携してできました。

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カヤックを降りて地上では、ロープワークをしました。去年のリテラシーでロープワークを習っていたので、思い出しながらやっていました。今回新たに、もやい結びを応用した結び方、山登りの人が使う結び方などを学びました。もやい結びを応用した結び方は、もやい結びをして余った縄を体の後ろにまわすことで腰への負担を減らすことができるそうです。山登りの人が使う結び方は、東紀州サテライト研究員の山本慧史さんに習いました。あらかじめ作っておいた結び目に沿わせるように余った縄をさらに複雑に絡ませて作りました。これらはかなり複雑で家でも練習が必要だと思うので、使う時に備えて日頃から練習しておきたいと思います。ロープワークを人に教える時、特に大事だと思ったことが、理解できる様に見せることです。ただやり方を見ただけ、順序がわかっただけでは、結びの再現ができないということがロープワークを教える過程でわかりました。もやい結びでは、縄どうしが接する面積が増えることで摩擦が増え、強固になるということや、手錠結びや自在結びの使われ方など、なぜこの結び方ではほどけにくく強固になるのか、なぜこの結び方が広く使われているのかということから伝えることで理解がしやすくなると思いました。

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夜には、海洋ジャーナリストの内田正洋さんとカツカヤックの鈴木克章さんに座学で話をしていただきました。内田さんと鈴木さんは台湾から沖縄まで丸太船で航行したことがあるそうです。そこで、「なぜ3万年前の人々は海を渡ったのか?」ということをメインテーマに講義をしていただきました。僕は、この問いには、噴火や地震、津波などの自然現象により生存個体が新たな土地を求めたため、食べ物が少なくなったことで新しい土地を求めたためなどといった様々な要因が重なった結果、長く住み続けた土地から出る決断を下したのだと考えました。

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二日目

この日も起きてご飯を食べてすぐ、カヤックで海に出ました。前日の内田さんの話を考えながら、カヤックを漕いでいました。3万年前の人々は、今回のようにすぐ近くに陸地が見えなかったのだと思うと、当時の人々は本当に心が強いなと思いました。僕はよほどのことが無い限り、冒険をしない人間なので、もしその当時生きていたら、海に出ることはなかったと思います。

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この日もタンデム艇に乗りました。航行中、泡が多く浮かんでいました。その泡を観察してみると、小さな生き物がいたり、ホヤのようなものを捕まえることができました。見たことがない種類の生き物だったので、すごく興奮しました。海はかなり静かだったので、漕ぎやすかったです。タンデム艇では、同乗者の方とパドルが当たってしまうことがあったので、そこはこれからも注意しておきたいと思いました。気温も低く、体温が下がってしまう恐れがあったので、参加者のみなさんとコミュニケーションをとりながらみなさんの体調管理をすることも意識していました。今回は、沈した参加者の方もいらっしゃいましたが、体調面では問題なく活動を続けることができたので、良かったです。

ホヤ

カヤックから下りると、地上での活動が始まりました。地上では、浜に生えている植物や岩場の生物について実際にその生物に触れました。岩場での活動では、岩が濡れて滑りやすくなっていて注意が必要でした。参加者のみなさんも注意しながら岩場を進んでいました。浜ダイコンの葉は、茹でるとうまみが増し、とてもおいしかったです。そのほかにも、カメノテをとって食べました。カメノテは甲殻類だということもあり、カニに似た食感や匂いがありました。昼食の時に作った、カメノテをダシにしたラーメンはいつもに増してうまみが増え、とてもおいしかったです。浜に生えている草花や浜の近くに生きている生き物は、食べようと思ったら意外においしく調理できるので、本当に食べ物に困ったときは、浜に行ってとってきて食べます。

LINE_ALBUM_2022122-23海Z_220216_2 カメノテ

最後に

今回久しぶりにカヤックに乗ったので、ペダルの操作などの忘れていた部分がありましたが、なんとか思い出し無事に終ることができました。次回の熊野海道では、長距離の移動をすることとなると思うので、筋トレなどしっかり準備して挑みたいと思います。また、今回教えていただいた、食べられる浜の生物は、熊野海道でも応用できると思うので、もし時間があったら、熊野海道でも実践してみようと思います。


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