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②隔離生活(2022年2月)~空港から

ここでは簡単に空港からホテルに到着するまでの流れを。

到着後は、仕切りがされ、やじるしで方向が記されている道をひたすら前へ前へ。
うちの子が手荷物の小さなトランクをひきたい、というので、お任せすることに。それだけでも歩くスピードは落ちるのだが、加えて、うちの子は床のカーペットの模様だの、動く歩道などにいちいち反応するから、さらに進みは牛歩のごとく・・・。けれど、ここまで来て急ぐこともない、どうせいろいろな手続きで時間がかかるのだ。

書類の記入はすべて済ませていたし、必要なアプリのインストールも事前にやっておいたから、メインはPCRテスト。
これは唾液によるものだった。
子どもはできない子もいるというが、うちの子はとても上手に、さっさとやってくれた。鼻に棒をさされるほうが嫌なようだった。

結果は無事に陰性。
その後は隔離ホテルへの移動用のバスに乗せられた。ここまでで、到着から3時間が経っていた。かなりスムーズなほうだろうと思う。

ただし、バスに乗ってしまえばホテルの部屋まであと少し、、、と思ってからが長かった。検疫にひっかかっている人を待たなければならないということで、バスのなかで45分ほど過ごした。すぐに降りられるつもりでいたから、この45分がとても長く感じた。

ようやく出発すると、バスで30分かからないくらいの場所のホテルに連れていかれた。立地、ランクともに「高級ホテル」に分類されるホテルだった。
「隔離ガチャ」でいえば、「当たり」なのだろう。

子どもが添い寝が必要なため、ベッドはひとつでいいが、大きめであってほしい、と伝えると、キングサイズのベッドのある部屋が割り当てられた。
こんなわがままが通用するのも、やはり隔離規定が厳しく、外国人の入国が認められていない中で、海外からの帰国者が少ないせいだろう。

チェックインを終え、夕食のお弁当をもらって部屋に入ったのは、バスに乗り込んでから2時間後のことだった。
空港到着からホテルで一息つくまで、トータル5時間かかったことになる。

この間、子どももよく頑張ってくれた。バスの中では寝落ちしてしまい、抱いてバスを降りなければならなかった以外は、「まだ~?」とはいいながらもぐずることなく、ついてきてくれた。
偶然フランクフルトから一緒で、3歳くらいかなと思われる子を連れた家族がいたが、その子は最後は、「いたい~、いたい~」とギャン泣きをしてしまっていたから(おそらく、本当にどこかが痛いわけではなく、もう疲れきってしまっていたのだと思う)、小さい子には耐えがたいプロセスなのだろう。

夜9時過ぎの夕食。お腹がすいていたし、冷たいとはいえ、メイドインジャパンの本物の和食弁当だ。まずはおいしくいただいた。
ただ、子どもはやはり冷たいライスやら、完全に和のみの調味料で味つけされた炒め物やら和え物は無理なようだった。揚げ物の衣をすこしちぎって口にしただけで、いらない、となり、結局、ドイツからもってきたパンとパテで食事にした。これからの6日間に不安がよぎった瞬間だった。



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