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初foundation作品「Queen of Cake Land」の制作秘話

今回は2022年4月16日にfoundationにて初出品いたします「Queen of Cake Land /ケーキの国の女王」の制作過程や作成中に感じたことなどを書き綴っていこうと思います。

結川弁天という人物のことを知りたい人はこちらのnoteもご覧ください。
https://note.com/benten_1020/n/na77d08bcdb5a#e1277875-e5ec-4c55-a3fb-c29bca081ce6

foundationのコレクションについて

今回初出品するfoundationのコレクション「Art by Yuikawa Benten」の1作目となります。
foundationではテーマを決めず、自分の表現したいものを伸び伸びとやっていきたいと思い、このような名前になっております。
OpenSeaの方のコレクションはきっちりテーマとロードマップを作成しています。
なので絵描きあるあるだと思いますが、突然めちゃくちゃいい作品のアイディアが浮かんだりしたとき、OpenSeaの場合は残念ながらテーマが決まっていますので作品を作っても販売出来ない…なんてことが起きてしまうと後々気が付きました。笑
なのでfoundationは単発で作品を発表する場として現在は運営していこうと思っております。
foundationでもテーマを決めてやる場合はまた別のコレクションを作成して展開しようと思います。

作品の詳細

foundationのDescriptionには英語で記載しましたが、文字数制限で日本語の説明が記載出来なかったので、デザインの詳細を簡単に説明いたします。

私の今までの作品を見て頂けるとわかる通り、フリルやリボンなどの可愛い服飾が好きで、特に今回の作品では細部の表現にこだわりました。
ケーキの国の女王なので、王冠はクリームの絞り口の型で、手に持っているセプター(おうしゃく)はケーキ用のフォークになっています。
ドレスにはケーキのデコレーションで使用する繊細な飾り模様が施されています。
レースなどの模様は全てひとつひとつ丁寧に手描きしております。
是非細部までご覧いただけたら幸いです。

制作工程

今回の作品の制作工程を画像も交えて綴っていきます。

・カラーラフ
まず作品のレイアウトの要であるカラーラフ(作品の完成イメージの下書き)を作成。

完成作品と比べるとかなり色合いが青っぽいピンクだったのがわかります。
私は正直言って配色のセンスは全くありません。
まだまだ勉強不足な所ですが、幼いころから絵具で色を塗るのはあまり好きではありませんでした。
そしてこれは私の悪い癖なんですが、完全にデザインを決めずに描き進めてしまう癖があり、ドレスの層になっている部分のデザインはレースが少し描き込まれているだけで、細部はほとんど決まっておりません。

これはすごく悪手です。笑
後からやっぱりこっちのデザインの方が素敵だな…とデザイン変更が加わってしまうと、せっかく描いた線画や塗りがやり直しになるからです。
これはもう反省点ですね。笑
今回はなんとか着地に成功したと思いますが、失敗して没にした作品もいくつもあります。
私はいつもやりたい!と思ったらすぐにやり始めたい性分みたいなので、少しずつ改善していきましょう。w

調整に調整を重ねた結果、こちらの色で落ち着きました。

髪の毛の色がブルー系ではなくレッド~オレンジ系のピンクだったので、ドレスの色相も合わせました。
一部はまだ青っぽい色ですが、上手く馴染む色を後々微調整していきました。
髪の毛の反射光に青みがかったピンクを使っているのも実は新たな表現の挑戦だったります。

こちらは完成作品の切り抜きですが、編み込みの影などに青っぽいピンクを使っているのがわかりますか?
実は色の調整でここがすごく大変でした。
色相の違う青っぽいピンクと赤っぽいピンクを一緒にするのはあんまり好ましくないレイアウトだと思っています。
女性ならわかると思いますが、化粧品を選ぶ際に自分の肌がブルーベースかイエローベースどちらに分類されているのかを調べてから、その化粧品がどっちの肌向けなのか確認してから買いますよね?
それと一緒だと思っています。
ブルーベースの肌向けの化粧品をイエローベースの人が使ってしまうと色同士が喧嘩して肌がくすんで見えたり、色浮きしたりとデメリットばかりです。   

そんなデメリットばかりな色をぶつけあって何をしたかったのかというと、画面の差し色にしたかったのと、色で遊びを表現したかったからです。
色が喧嘩するからと言ってすべて同じような色調で色を塗ってしまうと、まとまりはありますが見てて飽きてしまう絵になってしまうなと思い、このような色づかいに挑戦してみました。
多分こうやって説明しないとわからないくらいの小さな規模で新しいものを取り入れています。

そして皆さんお気づきだと思いますが、背景がまだケーキではありません。
最初のデザイン設定では王室の窓際で佇んでいる女王のイメージで描きました。
この王室をケーキの国の女王なのでケーキのお城っぽい内装にしようと思っていました。

しかし、ここで作品を今一歩引いてみたところ、
「この絵から彼女がケーキの国の女王だとわかるだろうか?」
という疑問にぶち当たり、背景を今のケーキの背景に変更しました。

大きなケーキの上に乗り、国民の前に現れる女王をイメージしました。
もっとケーキの国の建物などの表現も入れたいと思いましたが、今回のメインは女王とドレスなので、背景を入れようとキャンバスを大きくしてしまうと目立たなくなると思いこの表現に落ち着きました。
そして光の当たり方は横ではなく逆光にすることで、女王の存在感と神々しさを表現しました。

制作期間は約一か月かかりました。今まで描いてきた作品の中で一番時間がかかっております。
便利なツールを使えばもっと早く仕上げられたかもしれませんが、ひとつひとつ描き込むのも作品の味として残ると思っております。
衣服は着ている人が動くたび連動して布もこすれて動くものです。
ひとつひとつ味が違うからこそ服飾の魅力が表現できると思います。

最後に

長い作品説明にお付き合い頂きありがとうございました!
作品を見ただけでは伝わらない細かなこだわりが書き綴れたと思います。
このnoteで皆さんにより作品への想いが届けられると嬉しいです。

そしてこれからもイラストレーターとして作品を発表していけるよう邁進していきますので、応援のほどよろしくお願いいたします!


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