朝っぱらからクソみたいな気分

ジワジワいってる湿気の多い朝、それでもううんざりしながら少しだけ遅く出たら、駅はいつもの時間の倍方の人で溢れてた。勘弁して下さいよ。見るからに既に汗がシャツに滲んでるおっさんとか、制服を着た若者の声だとか、そんな学生がてめぇの顔面に小型の扇風機を向けてる場面だとか、鼻に触る体臭だとか、見聞きしても何にも得にならないような要素が嫌でも近くに転がってる。これだけ混雑してると別に人口が少なくなってるような気もしない。全然まだまだウジャウジャしてるわ。朝は早いに限るし、人は少ないに限るなやっぱり。喧騒を避ける類の人間の心境が甚く分かる。人が戯れてるところにいると、対角の俺は無用な自己嫌悪にまで襲われる。こいつら全部、俺の残り少ないマスにまで割り込んで来ないでくれ。はっきり言ってこいつら俺の日常に一切要らないんよな。かと言って消えてくれねぇから、早く電車降りてぇなおい。朝からムダに荒むよ。特にこんな混み合いで卑猥なマンガを携帯で見ちゃってるうすら禿げたおっさんの距離が近すぎる。人身事故が多いけど、こういうのもその一因になってるだろうな。でも二つ俺の良いところが分かった。俺禿げてないしワキガでもない。そっちの奴らはざまぁねぇな。朝からお疲れ様。俺に対してでしかないけど。優先席に陣取りながら、憂さを晴らした。

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