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未経験者が5ヶ月間でアイアンマンフロリダを完走するまで 〜②移動/現地での調整〜

私は2023年11月4日、フロリダのアイアンマンレースに出場し16時間31分で完走しました。出場を決意したのは2022年12月。但し、職場の変更や体調不良(2度の胃腸炎とマイコプラズマ肺炎等)で本格的に練習を始めることができたのは2023年6月。実質5ヶ月間の練習を経て本番に挑むことになりました。
練習期間や本番のレースで経験したことを記録に残すことにで、今後アイアンマンレースに挑戦される方の参考情報に少しでもなればと思います。「①練習期間」「②移動・現地での調整」「③レース当日」の3段階に分けて、自分の経験とそれを通じて学んだことを記録に残すことにします。本編は「②移動・現地での調整」についてです。


まず私の今回のアイアンマンレース前後のスケジュールは以下の通りです。

スケジュール概要

10月31日:移動日(東京→フロリダ)
11月1日:調整日①
11月2日:調整日②
11月3日:調整日③
11月4日:レース当日
11月5日:休養日
11月6日:移動日(フロリダ→サンフランシスコ)
11月7日:移動日(サンフランシスコ→東京)

パッキング

パッキングに際して通常の旅行と異なるのはパッキングです。様々な輪行の仕方があるかと思いますが、私はBike Porterのケースを購入しました。キャスターがついてないものを購入したため、空港内での移動にはカートが必要でしたが、もしキャスターありで常に持ち運びたい方は、少し予算を引き上げてキャスター付きのものを購入することをおすすめします。

移動日

今回はUnited航空の成田空港(NRT)→ヒューストン(IAH)→フロリダパナマシティ(ECP)のチケットを購入しました。成田空港までは乗り捨てのレンタカーで移動しましたが、幼馴染J君と二人での旅だったため、自転車2台と大型のスーツケース二つを載せる必要がありました。借りた車はトヨタのシエンタでなんとかぎりぎり載るくらいのサイズ感。もしリスクを抑えたければハイエース級の大型車を手配しておくことをおすすめします。
自転車は飛行機に搭乗する際に大型荷物としてカウントされますが、United航空では追加料金を払うことなく運んでもらうことができました。J君のバイクは100万円オーバーというとんでもなく高いTTバイクのため、彼はAirtagを自転車につけていました。もしどうしても自転車をロストしたくない方はAirtagをつけるのも一案です。
無事フロリダパナマシティの空港に到着してからは、再度レンタカーを借りて市内のホテルに移動。到着したのは夜中の0時だったため、到着してから寝るまでの記憶はほぼないです。

調整日①

朝は近場のカフェで朝食を食べてから軽く5kmのランで体をほぐし、午後は近くのWallmartで生活用品や食材を購入。一週間必要な食材をまとめて購入したつもりでしたが、結果的に途中で足りなくなるものも多々ありました笑

調整日②

午前中は大会チェックインとIronman Villageでお土産等を購入。
大会チェックインはレース2日前までに済ませる必要があるため、少なくとも大会2日前には会場入りする必要があります。Ironmanグッズはめちゃめちゃ豊富で、デザインも最高でした。衣類は大半がlululemonで質は最高、バラエティも豊富です。せっかくだからとポイポイ購入すると金額がとんでもないことになるので要注意です。僕は散財に散財を重ねて後日カードの請求額を見て発狂しました笑。
午後は軽く10km程度自転車を漕ぎ、夜はホテルで自炊。調整日②は終了です。

調整日③

午前中はバイクの最終メンテをした後にバイクチェックイン。
その後時差ぼけと寒暖差で体調不良になり、午後はホテルで寝込むことになりました。レース前日にこんなことになるのか...と大きく落ち込みました。レースの準備にかけた時間等を考えるとただただ元気な体で出場して完走したい気持ちでいっぱいでした。
バイクチェックイン時は事前に各トランジット場所に置いておく荷物も合わせて預けることになるため、その荷物の準備も調整日③の朝には完了するようにしました(実際はレース当日も袋に食べ物などを出し入れすることは可能です)

学び・おすすめ

では、ここから私が移動や現地での調整期間を通じて学んだことを以下の通り記録に残します。

学び・おすすめ①:飛行機は通路側を確保。マスクは必須

レース直前は極力足をいつも通りの状態で維持することが大切です。ただし海外アイアンマンレースの場合、レース直前の移動が大きなネックとなります。だからこそ移動時の負担を軽くするためにも、機内で随時足を解せるよう通路側の席を確保することをおすすめします。
また、海外の航空会社を利用する場合、マスクを航空会社側で常備していることはレアケースであるため、ご自身でマスクを準備されることをおすすめします。特に乾燥で体調を崩すことは特に避けたいため、マスクは必需品だと思います。

学び・おすすめ②:他の国の方の服装に左右されない

皆さんもフロリダは年中常夏で常に暖かいイメージを持たれているかと思いますが、11月は日本の真冬並みに寒い日もあります。特に日向と日陰では寒暖差が激しく温度調整が難しいです。現地の人や他の国から来られている方は、似た天気に慣れていて半袖短パンでもOKかもしれませんが、慣れていない僕はそれが理由で体調を崩すことになりました。いく場所いく場所で服を調整するのは面倒ですが、他の方の服装に左右されず、自分の体感温度に正直になり、小まめに服装を調整することを強くおすすめします。もし大会直前に体調を崩せば、大会当日に地獄を見ることになるため、手間は惜しまず準備しましょう。

学び・おすすめ③:日本食は余分に持っていく

せっかく海外にいるから現地の食事を堪能したい、そんな気持ちになるのも十分わかります。ただし、アイアンマンレースの場合は、当日いかに通常通り元気な状態でいられるかが肝です。だからこそ、現地の食事に左右されず、いつも食べ慣れたものをレース前に食べることをおすすめします。私も「もっとたくさん日本食持っていけばよかったな」と後々後悔しました。レトルトでもインスタントでもいいので食べ慣れたものを日本から多めに持っていくことをおすすめします。もし可能ならば、調整日中に何を食べるのか事前に計画を練っておくことが一番安全策かと思います。