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止まない雨はないし明けない夜はない。(ということじゃない。)

6月16日(日) 夜

頭痛がしている。今日は朝早くから買い出しに行けたのに、午後から自分に覇気がない。猫は枕を抱きしめて寝ている。

前回のTBSラジオ武田砂鉄のプレ金ナイトのゲストのヤーレンズの出井さんが、ものすごくピンと来てしまった。ネタも見たことないしラジオも聞いたことないけど私この人好きだと思う。
砂鉄さんが出井さんのnoteにあった「嫌いな言葉5選」からピックアップして、砂鉄さんも同じく嫌いだという「止まない雨はない」という言葉について話していた。私も好きじゃない。そういうこと言ってるんじゃないよって思う。
出井さんは「そうじゃなくて、今傘がないんだって話をしてんだ」と言っていた。

どういう文脈でこの言葉が持ち出されるかにもよるけれど、落ち込んでいたり、悩んでいたりする時にこれ言ってくる人とは仲良くなれないなと思う。
以前、小説家の宇佐美りんさんが同ラジオに出演した時に、「明けない夜はない。じゃなくて、私はその夜の明けなさを書いていきたい。」と言っていたことも思い出した。
昔、しんどいことがあった時に「大丈夫だよ。私もそういう経験したことあるけど、今こんなに元気になったから。」と言ってきた人のことも思い出した。落ち込みながらも(あなたの言う似た経験ていうのは、まず私とあなたが違うから似てもないし、それ言われて私が元気になると思うなよ)と毒づいたのを覚えている。

その言葉自体を悪とは思わないけれど、世の中で使われている文脈がめっちゃポジティブなシーンが多い。だからそれを耳にした途端、私のような人間の耳はそれを危険と察知して耳を閉じてしまう。

私は出井さんの言う「今傘がない。」ことについて対話がしたい。
この間書いた短所の話で例えてみます。短所に対して「こうやって捉えれば大丈夫だよ!」という言葉で他社が励ましたとする。もちろんそういう思考の転換は大切。けど、本人はその捉え方の練習をしないといけない。できるようになるまでには時間がかかる。その時間の話が「今傘がない。」ということだと思う。

アドバイス通りできるようになった状態=雨が止んだ状態。
練習中=雨が止んでいない状態。
練習している間はひとまず傘が必要だし、止まない雨を見て、「ほんとうに止むんだろうか。」なんていう疑念も出てきて、結果止むとしても心は揺らぐだろう。

私はこの揺らぎの話をもっと人としたいなと思う。パキっと線を引くものじゃなくて、揺らぎの中のグラデーションの話をしたい。
そういうことをnoteには書き連ねていきたいな。

出井さん、お笑い界が男性優位社会ってことを結構発信しているようで、これからチェックしていきたい。それを発信していても「別にお笑いはやりづらくない。」「このご時世みたいな言い方されるけど、それ、前からダメだったやつだから」ということも言っていて、ゲストトークの30分ほどで大好きになりました。

頭痛もおさまらないことだし、今日はもう作業の手を止めて早速ヤーレンズのネタでも見るとします。

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