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凪が合ってきた。

朝、エアコンのフィルターを掃除した。
まだもう少しエアコンなしで過ごせそうだけど、準備できた自分すごい。いつも昼間は遊びに来ない猫が、昼過ぎにやってきて、来るなりフローリングにぺったり寝そべる。冷凍庫にある冷え冷えになるやつを置いてあげたら、枕にしている。君のチャームポイントであるそのかっこいいキジトラ模様の毛も、これからの季節は暑いよね。

数年前、同僚に「今日は何かテンションが上がらない。」と言って、「でも〇〇(私)がめっちゃテンション高いの見たことないよ。」と言われたことがある。
そのもっと前、新しい職場で初日緊張していたら「え、初日?見えないね。」と言われたこともある。

自分の中には日々心の機微があって、嬉しくなったり戸惑ったり落ち込んだりしているんだけれど、あまり表面化しないタイプらしい。セラピストのスクールに通っていた時、音楽ヒーリングの授業があった。ヒーリング音楽を聴く前と聴いた後での脳波を測定する実験で、聴く前から脳波が落ち着いていて聴いた後も変化がなく、講師をうろたえさせたこともある。

動じないというより、動じているのが表に出にくい性質なのだと思っている。
学生の時は、いわゆる学生ノリのようなものについていけず、かといって凪を貫くこともできず学校に居心地の良さを感じていた。ノリの悪い自分は、おかしいのかなと思うこともままあった。なんとなく似たもの同士でつるむ”グループ”のようなものも苦手で、そういうものにも属さず、個の付き合いをしていた。
たまに大勢の人がいる集まりに行くこともあったけど、楽しいと思うことはあまりなかった。社会人になって、そういう機会がぐんと減ってものすごく身軽になった。けどとあるスポーツが趣味になった時、それにまた”つながり”のようなものが付着してきて(言い方よ)、ペースを崩される感じがした。一人になることも何かこわくて、自分を貫いて個で行動しきることも難しかった。若くて、自分に自信がなくて、不安だったんだろうな。人からどう思われるかも気になって仕方なかった。

何でこんなことを思い出したかと言うと、最近そういうのがまったくなくて凪をつらぬけているなと気づいたからだ。気づいた時、何たる幸せかと思った。
Podcast「となりの雑談」の桜林直子さんが言う、他者の意見を気にせず、「ちゃんとひとり」という状態になれているのかもしれない。


今私の近くにいる人たちも、ちゃんと「個」だ。自分のことをあらかた分かっていて、無理をしない。無理をしたとしても、都度点検して異変がないか確認する。自分の嫌なところとも、うまく付き合っている。他者がどうとかその前に、自分と向き合えている。

私の好きなプール理論。
この話をまったくしていない友人と、この間働き方について話していた。知り合いや友人のつてを使えば仕事は増えるだろうけど、私は自分のことを知らないコミュニティに入っていくことをしたいと言ったら、友人は「市民プールで泳ぎたいわけじゃないもんね。」と言った。
そうそう、私は自分のプールを水でひたひたにして、まず自分のプールで泳ぎたいのよ。

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