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アルメニアの【フルーツ.ウォッカ】とは。

今日はフルーツブランデーのお話し。

フルーツブランデーとは
果実から発酵しアルコールを生成して蒸留した
蒸留酒を指す。
アルコールに香料を加えたフレーバースピリッツではなく、自然の果実からアルコールを醸して蒸留するという工程だ。

林檎、葡萄、桃、杏、プラム、桑の実、ラズベリー、ブルーベリー、カシス、ブラックベリー、メロン、チェリー、etc...


そのフルーツブランデーとは広義の意味であって実は国ごとに呼称が違う。
例えば

フランス→オー.ド.ヴィー(eau de vie)

ハンガリー→パーリンカ(pálinka)

旧ユーゴスラビア圏→ラキヤ→Rakija
(セルビア、クロアチア、モンテネグロ、コソボ、北マケドニア、スロベニア、ブルガリアも含む)


みたいな感じ。


面白いなぁって思ったのがアルメニア

先日アルメニアの首都エレバンでBenFiddichセミナーとカクテルを作ってきました。



実はアルメニアはフルーツブランデー大国。

首都エレバンから離れれば各家庭に一台の蒸留機みたいな感じで季節ごとに実った余剰果実をアルコールに変え自家消費、はたまた物々交換、もしくは売ってたりもする。


ここで興味深かったのがアルメニアのフルーツブランデーの呼称がフルーツブランデーでもなくてパーリンカやラキヤでもなく

【フルーツウォッカ】と呼ぶ。

アルメニアのフルーツウォッカ達

アルメニア人同士の会話で
『フルーツウォッカ‼︎ フルーツウォッカ‼︎』
みたいな呼称で呼び合ってるから
フレーバードウォッカなのかな?
と思ったけど改めて確認したらちゃんと
フルーツブランデーだった。

因みに表記は『フルーツブランデー』と書いてある事が多い。これは国際基準的な共通認識の為だろう。

アルメニア人同士の会話での呼称は
『フルーツウォッカ』だ。

なぜフルーツウォッカになったのか?というと容易に想像ができてアルメニアは独立以前は旧ソ連における構成国。今でもみんなロシア語が達者だ。故にロシアのウォッカ文化の流れが合わさっての『フルーツウォッカ』の呼び名が定着したのだろう。


ではアルメニアにおいての人気なフルーツウォッカの原料は何なのだろう?
それは桑の実原料のフルーツウォッカだ。

空港にも桑の実のフルーツウォッカの広告が
デカデカと存在する

鹿山がアルメニアでゲストバーテンダーしてバーもKuwa(桑)Izakayaという日本にフォーカスしたBarでアルメニア人のお気に入りである『桑』を名前を使っている。

Kuwa(桑)Izakayaのオーナーバーテンダーgegam氏



はたまた樽で数年間熟成させて
桑の実ブランデーなんてのもある。

真ん中の二つが桑の実の樽熟ブランデーだ。



その他にも
洋梨、アプリコット、桃、山茱萸の実の
フルーツウォッカをお土産で買ったので
BenFiddichの姉妹店である
フルーツブランデー専門Barの『B&F』にて
置いておきますね。


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