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チャンガ(channga)。ケニアの密造酒。


BenFiddich店主の鹿山です。




先日までケニアのナイロビにてゲストバーテンダーとして招聘されておりました。

ケニア ナイロビのHero Barの皆様




せっかくケニアまで来ているので現地のバーテンダー達にお願いをして、ケニアの地酒であるムラティナやアフリカンジュニパーベリーの収穫体験など様々な事を経験させてもらいました。


その中でチャンガ(Changaa)というケニアの密造酒の総称として呼ばれるものがある。


原料はアルコール発酵するものだったら何でも良い。主にサトウキビ、トウモロコシ、稗、粟などをドラム缶で発酵してそのまま焚き火でドラム缶蒸留で仕上げる。冷却炉は川や湖などにチューブを通して冷やした自然循環冷却炉。

四年前に一度ウガンダへ赴いた際に似たようなものを見ている。ウガンダではこれをワラギと呼ぶ。同じようにドラム缶焚き火蒸留であり冷却炉は湖の自然循環冷却炉。

ウガンダの山奥で見た密造蒸留所


ケニアではそれを
チャンガ(changaa)と呼ぶ。
今回はそのチャンガをどうしても飲んでみたくケニアのバーテンダー達に色々と聞いて回ったが、彼らはあまり乗り気じゃない。


どうやら今回僕をケニアへ呼んだくれた方々は比較的育ちが良いらしくチャンガとは無縁の生活を送っていて飲んだ事がほぼない。
基本はスラム出身の人々が飲むもので彼らと別次元なのだとか。



どうしようかなって諦めてたとある昼間に
マーケットで運命的な出会い。



マーケットの呼び込みアル中おじさんがお酒の匂いをプンプンさせて寄ってきた。

アル中チャンガおじさん
『ハーイ!ニーハオ!ニーハオ!何か困ってるかい?俺達が何だって手に入れてやるぜ!』

僕『チャンガ飲みたいんだけどある?飲んでみたいんだ。』

チャンガおじさん
『What?? 何でお前がチャンガを知ってるんだい?チャンガを知ってる奴はソウルメイトだぜ!
お前には特別価格で譲ってやる!
うっへっへっへ』みたいなやりとり


そして価格交渉。
かなり高額にボッてくるので価格はある程度まで下がるけどそこから先はもう埒があかなく時間の無駄なのと僕もそこそこ大人なのでお金で解決。

チャンガおじさん
『チャンガは俺達の秘密基地にあるんだ。ボスもそこにいるしそこで渡すぜ!カモン!』


『いや。それは嫌だよ。なんか危なそうだし。ここに持ってきて!持ってきてくれないんだったら買わない』

そう、流石にノコノコとスラムまで付いてったら
カツアゲされかねないので持ってきてもらう事にする。なのでアル中おじさんには走ってとりに行ってもらった。

走ってスラム街までとりに戻るチャンガおじさん




30分後。




チャンガおじさん
『うっへっへっへ。持ってきたぜ!俺らの秘蔵のチャンガをな。極上だぜ!お前には特別に安くしてやってるんだ。なんてったって友達だからな』

チャンガおじさん
『人目につかないところで渡すぜ。色々とめんどくさいからな。』


『ペットボトルに入ってるだけじゃわからないよ。これほんとにチャンガ?工業用アルコールぶち込んでないよね?』

チャンガおじさん
『バッキャロー!!俺達はもう友達だぜ!先に毒味してやんよ! ほら!これで大丈夫だろ!』

とゆう事で味もそれらしかったし毒味もできた事でチャンガをGET



チャンガの多くは首都のナイロビのスラムなどで消費されているが作られるのは郊外の田舎で製造される。一部伝統的に農村部で自家消費用で作っている集落もあるが大部分は組織が管理して都市部に供給をしている。




兎にも角にもケニアでチャンガを手に入れた。
気になる人はどうぞ。

僕の宝物







今宵、新宿西口 Bar BenFiddich
お待ちしております。

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