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電気ブラン再構築カクテル

東京都台東区浅草1-1-1
バーテンダーなら『電気ブラン』という呼称で
有名であり
明治45年 日本で初めてBarと名乗った店舗
『神谷バー』と言えば東京を代表するレジェンド

(大正時代と現在の神谷バー↑)
電気ブランは発売してから140年の歴史があり
現在はオノエングループの松戸工場で生産が続けられる。
明治時代の開業当時の神谷バーはこちら↓

『電気ブラン』は
ブランデー、キュラソー、ジン、ベルモットを
混合したある種のボトルカクテルだ。

ブランデーベースというが
140年前の明治時代はコニャックのような
熟成を経た高級バージョンと
薬用アルコールとして輸入された
葡萄由来の酒精アルコールに二分される。
いわゆるアルコール度数90度以上の
高純度の葡萄由来のアルコールで
連続式蒸溜機で作られる。

後者をベースとして当時明治時代から外来品として輸入されていたキュラソー、ジン、ベルモットを混成して『速成ブランデー』としてリリースをして人気を博した。

この電気ブランを開発したのは
『神谷バー』の創始者である神谷傳兵衛

この神谷傳兵衛という方。
ブレンドの天才なのだ。
さながらバーテンダーだと思っている。
元々は神谷傳兵衛は1880年から浅草で
にごり酒の一杯売りの酒屋からスタート。

その後、蜂印香竄葡萄酒の薬用甘味葡萄酒を
リリースし、これが飛ぶ様に売れた。
これもまたボタニカルのブレンドと甘さの絶妙な
テクニカル。


その後の1893年(明治26年)に『電気ブラン』は
誕生している。
その刺激的な味わいは庶民に大いに受けた。

葡萄由来の純アルコール、ジン、ベルモット、キュラソー、これらを混成した速成ブランデー。


140年の歴史と伝統の電気ブラン

これ、自分で作れるんじゃないかな?

とゆうことで作ってみる。


【BenFiddich速成ブランデー】

(レシピ)

シロックウォッカ(葡萄由来のウォッカ)40ml
タンカレーNo.10ジン10ml
コアントロー10ml
ドライベルモット10ml


【作り方】
材料を氷を入れたミキシンググラスへ全て注ぎ入れステアしてカクテルグラスへ注ぐ。



美味いじゃあないか。


どのジンを選択するかで大きく変わる。

材料さえあれば自分好みの
分解再構築電気ブラン
作れるだろう。
みんなにもやって欲しい。


電気ブランは140年の歴史がある。


あまり知られていないが電気ブランの
創始者である神谷傳兵衛は電気ブランだけではなく幅広く日本の酒類業界に貢献した立役者だ。


明治期における本格日本ワイン牛久シャトーを
立ち上げたのも神谷傳兵衛

民間初の原料用アルコールである
日本酒精製造(株)を立ち上げたのも神谷傳兵衛

現在は北海道苫小牧にて
年間45,000KLのアルコール製造が可能な大規模酒類原料用アルコールメーカー。
(粗留アルコール)をブラジルや東南アジアから大型タンカーで仕入れ、再留し純度を高め精製。
僕らが飲んでいる缶チューハイなどのアルコール原料となるあれだ。


そういった豪快規模の手腕で
国内の酒造メーカーをどんどん吸収し
現在での呼称は
『オエノンホールディングス株式会社』となる。

あの、鍛高譚(たんたかたん)や甲類焼酎ビッグマンなんかも実は電気ブランと同じ会社だ。


神谷バーという小さな量り売りの酒屋から始まり
電気ブランで名声を得た神谷傳兵衛は今では
日本の原料用アルコールの父である。


現在11の蒸留所が稼働し電気ブランは現在は
千葉県松戸市で生産されている。


電気ブランのお話でした。


Bar BenFiddich店主
鹿山博康










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