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2022年度ワールドベストバー50


今年のWorld's 50 Best Bars 2022の発表式がスペインのバルセロナで行われた。

有難い事にBenFiddichは48位に選出


以下、順位。
すごいのが今年は中南米がすごくて
アルゼンチン、コロンビア、メキシコがたくさん入っている。とても魅力的な国ばかりだ。


1. Paradiso, Barcelona 

2. Tayēr + Elementary, London

3. Sips, Barcelona 

4. Licorería Limantour, Mexico City 

5. Little Red Door, Paris 

6. Double Chicken Please, New York 

7. Two Schmucks, Barcelona

8. Connaught Bar, London

9. Katana Kitten, New York

10. Alquímico, Cartagena 

11 . Handshake Speakeasy, Mexico City

12. Jigger & Pony, Singapore 

13. Hanky Panky, Mexico City 

14. BKK Social Club, Bangkok 

15. Salmon Guru, Madrid

16. Drink Kong, Rome

17. Coa, Hong Kong

18. Florería Atlántico, Buenos Aires

19. The Clumsies, Athens

20. Baba au Rum, Athens

21. Café La Trova, Miami

22. Attaboy, New York City

23. Satan’s Whiskers, London 

24 . Tropic City, Bangkok 

25. Kumiko, Chicago 

26. Sidecar, New Delhi

27. Tres Monos, Buenos Aires

28. Argo, Hong Kong 

29. Maybe Sammy Sydney 

30. Swift, London 

31. Line, Athens 

32. Baltra Bar, Mexico City

33. Manhattan, Singapore

34, Overstory, New York 

35, 1930, Milan

36. Dante, New York

37. A Bar with Shapes for a Name, London 

38. Zuma, Dubai 

39. Locale Firenze, Florence 

40. Red Frog, Lisbon 

41. Cantina OK! Sydny 

42. CoChinChina, Buenos Aires 

43. Himkok, Oslo 

44. Carnaval, Lima 

45. Galaxy Bar, Dubai

46. L’Antiquario, Naples 

47. Employees Only, New York City 

48. Bar Benfiddich, Tokyo

49. Lucy’s Flower Shop, Stockholm

50. Bulgari Bar, Dubai 


毎年ランクインさせてもらってる。

入れるだけ本当に有難い。

セレモニーの当日、バルセロナはとても気候が良く最近日課にしている考え事をしながらのジョギングをした。走った場所はバルセロナの高台にそびえるモンジュイック城
本当に気持ち良かった。

海の断崖にそびえ立つ美しい城壁の周りを走る


時々、思い返す事はとても重要だ。

あんまり柄じゃないけど、
カッコつけてるわけでもないんだけど
この時本当にゆっくりと昔の自分思い返した。
そう初心の事について

そもそもバーテンダーを始めた20歳の時に自分自身がこうやってバルセロナに出向いてセレモニーに出席するなんて想像できなかった。

20歳の時にバーテンダーになって

勉強の為に様々なBarへ飲み歩き

そのうちに街場の小さなBarの店主に憧れ

21歳で自分で自分のBarを持つ夢を描き

いつの日か必ず

自分の好きなように自由で
誰からも支配を受けない
自分の事を慕ってくれるお客様に囲まれ小さなBarを細々と40年、50年、身体の続く限り自分のBarを続けられたら良いなぁと思っていた。

それが29歳の時に夢が叶った
12坪の小さなBar 『BenFiddich』

そう、やっと夢が叶った。
ここに至るまでは実は紆余曲折あり歯痒い悔しい想いもたくさんした。
でも諦めなかった。

この大事なBarを身体の続く限り守ってゆこう。29歳開業当時の初心。

月日が流れ現在店主は39歳になりました。

この約10年間で周りの環境は変わった。

期せずして図らずもこの小さなBarは有名になってしまった。
細々とやっていくつもりがまさかの世界中からカクテル好きのお客様が押し寄せるBarになってしまった。
それは12坪の小さなBarでは収容不能。

よく商売目線の人に言われるのが
『移転して箱を大きくすれば?たくさん収納できて今まで入れないお客様も回収できて鹿山君ガッポガッポじゃん!』

いや、そういうんじゃない。

そういうの嫌い

自分は金持ちを目指してるわけじゃない。

金より生き方を選びたい。

箱を大きくすれば本来僕が想い描いていた
小さな街場のBarの店主の像が崩れる。
それはしたくない。

ただ箱を大きくして混んでる店を作ったら
哲学を持たないチェーン居酒屋のドリンカーみたいになってしまうのが怖い。

ただ、最近BenFiddich来た人ならわかるが国境が開いて爆混みし始めてるBenFiddichを見ていたらどんな問題解決があるだろうか?

最近は2020年以前にBenFiddichに来て
国境が最近開いてBenFiddich再訪のお客様も少なくない。
『ヘイ‼︎ Kayama-san!
ロングタイムノースィー‼︎』

そう、遠い国からわざわざ
kayama-sanに逢いに来てくれる。
超嬉しい。

これって本当にバーテンダー冥利に尽きる

つまりこの文章を最後まで読んでくれた人ならわかってくれると思うのですが
BenFiddich店主の鹿山博康は葛藤している。

何一つ問題解決してないけれども
哲学は曲げたくないワガママな人間。

ただ一つ言える事は
鹿山博康はこれからも現場に立つバーテンダーである事。
来年で40歳になります。
50歳になっても、
60歳になっても、
70歳になっても
80歳になっても
その後も....
現場に立っていると思います。
色々な年代のカウンターに立つ鹿山を見に来てください。

しばらく爆混みするBenFiddichになるかもしれないけれどもこの爆混みの状況で
笑顔を崩さないように死に物狂いでやってる鹿山博康を笑って見に来てやってください。

忙しい時テンパってるけど知ってる人が再訪してくれると心の中で本当に嬉しいんです。

ではいつかお逢いしましょう



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