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日本で唯一のジュニパーベリーの苗木屋さん

BenFiddich店主の鹿山です。

前回の記事ではジュニパーベリーの収穫方法について書きました。前回の記事はこちら↓

https://note.com/benfiddich/n/n8a4c7318b7e


今回はそのジンの主原料であるジュニパーベリー
セイヨウネズ『Juniperus communis』の
苗木の入手方法について。


ジュニパーベリーの親株であるセイヨウネズは
長らく販売されていなかった。
2015年以前は島根や福岡の業者が販売しており
買えることはできた。
鹿山も2014年に島根県の苗木屋から
イギリス由来のセイヨウネズを購入している
(2014年当時鹿山が購入したセイヨウネズ↓)

あれから7年経過した2021年現在の
成長したセイヨウネズ。こんもりしている

ジュニパーベリーも年々収穫量は向上



しかし2015年以降、島根や福岡の苗木の業者が
生産を止めてしまい販売を中止していたのだ。
2015年〜2019年までジュニパーベリーの苗木は
日本のどこでも売られていなかった。

そんな中、2020年に突如熊本で
ジュニパーベリーの苗木の販売が始まる。

そこは熊本県菊陽町にある苗木屋herb&Rose

突然売られた報を知り居ても立ってもいられず
熊本まで見に行かせて頂いた。

2020年販売分は完了しており2022年に向けて
1200本から1300本のジュニパーベリーの苗木を
挿し木でクローンを量産している

成木しているのも僅かながらある


ここで素朴な疑問

どこから親株を手に入れたのか?


店主に聞いた所、数年前に福岡の業者から
購入して挿し木で増やしたとのこと。
ゆっくり育て上げ2020年にネットで販売。
全国から問い合わせがありすぐに完売したとの事

そうであろう。
2015年〜2020年のセイヨウネズのジュニパーベリーの苗木が日本で手に入らなかった期間に世界でも日本でも新たなクラフトジンの蒸留所及び
ジンブームが巻き起こっていた時代。
欲しかった人が多かったにも関わらず日本では
手に入らなかったのだ。
その購入できない期間どうやったら手に入るのかとBenFiddichにもよく電話やメール問い合わせがあった。


現在ジュニパーベリーの苗木を量産している
herb&Rose様は当時福岡の業者から
購入したということでこのセイヨウネズが
どこ産なのかはわからないらしい。

ジンの主原料のジュニパーベリーである
セイヨウネズ『Juniperus communis』は広義で
ヨーロッパ、北アメリカに大きく分布している。
海外の情報を見る限り
同じ『Juniperus communis』でも差異があるらしい。

鹿山が2014年から育てているのは当時島根県の
苗木屋さんから購入していて
イギリス生まれのセイヨウネズと聞いている。

ジンの本場である国であるがイギリスのジンも
現在は主原料のジュニパーベリーは輸入に頼っている。みんながよく知るゴードンやタンカレーも
バルカン半島のマケドニア産のジュニパーベリーを使用している。
日本の各社ジンもマケドニア産かお隣のブルガリア産、アルバニア産、セルビア産、はたまたスペイン産が日本に各社代理店がジュニパーベリーを輸入をしている。

鹿山が育てているセイヨウネズのジュニパーベリーの苗木はイギリス由来の株。
僕はそれしか知らない。

それしか知らないのはなんだか歯痒い。

近いうちに北マケドニア共和国に行き
ジュニパーベリーの植生、収穫風景、土壌
僕が持っているイギリス由来の株との違いを確かめにバーテンダーとして知らなくてはいけないと思っているので近いうち渡航したいと思っている。楽しみにしてて欲しい。

herb&Roseの社長と今回車を出してくれた
友人の熊本のバーテンダーのみんなとの集合写真

みなさんありがとうございました。
勉強になりました。






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