内モンゴル自治区とモンゴルの飲酒文化の違いの考察
BenFiddich店主の鹿山です。
三国志やら蒼天航路、キングダムといった男の子の心を擽るコンテンツの宝庫が中国大陸であってこの度内モンゴル自治区に行ってみた。
内モンゴルというのはざっくり言うと
中国国内にあるモンゴル。
モンゴルには外蒙古と内蒙古がある。
この辺の深い歴史は別の話になるので割愛
上海でBarを営む友人のバーテンダーがモンゴル人だったのでその子のBarの11周年イベントでゲストバーテンダーとして呼ばれたのだ。
その報酬が金額としてではなくてモンゴル体験をプレゼントしてもらった次第だ。
モンゴル人は酒が強い。
日本人の僕らからすると中国人は白酒ショットで飲んで『カンペイ‼︎カンペイ‼︎』で酒が強い民族というイメージを持ってるが
中国人からすればモンゴル人に比べたら僕らなんてとんでもない。『あいつら朝から飲んでてヤバいからな』くらいの認識だ。
今回は内モンゴル自治区を東西満遍なく
西側、東側の両側を案内してもらった。
まずは中国最北部の都市であり
満洲国時代は旧日本軍の重要拠点ハイラル要塞の近くのフルンボイル大平原
今回はモンゴルではなく
内モンゴル自治区。
さすれどもモンゴル文化味わいたくて
やっぱり馬乳酒(アイラグ)や
馬乳を蒸留した(アルヒ)を味わってみたいとワクワクしていた。
しかし今回泊まっていた観光用ゲルには待てども待てども馬乳酒やそれに準ずる乳の蒸留酒来なかった。
【代わりにやってきたのは白酒だ】
もう、とどまる事を知らない
カンペイ(乾杯)の嵐。
注いでもらった白酒を断るのは失礼に当たる事から我々日本人は郷に入っては郷に従う。
ここはモンゴル文化じゃないのか?
どこへ行っても白酒じゃないか。
馬乳酒や馬乳酒を蒸留したそれはないのか?
そう、理由があった。
ここは内モンゴル自治区
そう、中国のモンゴル
簡単にchatgptに尋ねてみた。
【モンゴルと内モンゴル自治区の飲酒文化の違いについて】
そう、中国のモンゴルという事でモンゴル人よりも漢民族の多い内モンゴル自治区は独自の発展を遂げていたのだ。ハイブリッドモンゴル
モンゴルと内モンゴルの飲酒文化の違いについて簡単に分けてみよう。
【モンゴル国(外蒙古)】
①アイラグ(馬乳酒)
②アルヒ(馬乳酒の蒸留酒)
③モンゴルウォッカ(ソ連の衛星国時代の名残)
【内モンゴル自治区(内蒙古)】
①白酒
②ミルクワイン(牛がメイン)
③(②)を蒸留したスピリッツ
これを見てわかるように
内モンゴル自治区は白酒文化
さらに特筆すべきは季節性のある馬乳ではなく通年絞れる牛乳なのだ。
この辺が効率性と合理性が伺える。
そう、内モンゴル自治区は
モンゴルの伝統文化と中国の伝統文化を掛け合わせたハイブリッド地域なのだと
今回僕らが行った場所は中国最北部の地域。
そこの近郊の都市はフルンボイル市。冬は氷点下マイナス40度。最高気温もマイナスのままの極寒の都市。
余談だがフルンボイル市から僕らが行った平原の先には内モンゴル自治区とモンゴルの国境があるのだがモンゴル側の国境にはロシアマフィアが跋扈していて密輸ビジネスの温床になっており治安がとても悪いとの事。
このように内モンゴル自治区は本来のモンゴル人よりも圧倒的に漢民族が多数派となっている。
故にそこで中国の白酒文化と馬乳が牛乳へと置き換わりミルクワインとなる独自の融合文化となっているのは驚きだった。
この内モンゴル自治区とモンゴルの差異を確かめる為にいつかは外蒙であるモンゴルへも行ってみたい。
行ってみないとわからないなぁ。
その地に根付いた独自の文化。
というのが今回の大きな収穫だ。
BenFiddich店主
鹿山博康
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