カトマンズ(ネパール)のBar文化
BenFiddich店主の鹿山です。
2024年一発目の海外ゲストバーテンダーはネパールはカトマンズ。
何年か前、確か2018年。
マカオのリッツカールトンでゲストバーテンダーをした時にそこのホテルバーテンダーがネパール人で
『いつか地元のカトマンズで本格的なカクテルバーを作りたいんだ。まだカトマンズには本格的なカクテルバーがないしね。』
みたいな事を言っていたのを覚えている。
僕は僕で
そうかぁー、カトマンズかぁ。
行った事もないけど確かにBarのイメージは全然ないなぁ。普通に遊び行ってみたいな。
そんな感覚でいたのが2018年
月日は流れ現在2024年。
2023年の暮れにインドのBarコミュニティからの紹介を介してカトマンズでいま勢いのある
Bitter&CoというBarがBenFiddichの鹿山博康を招待したいから連絡先教えても良い?みたいなやりとりがあった。
そのインド人のBarコミュニティの人が言うには
『Hiro!!(鹿山の事)ここ2,3年でカトマンズにもカクテル文化が浸透して良いBarが出来始めてるんだぜ!お前そうゆうの好きだろ!行っちゃいなよ』
そんな始まりから
年明け早々にカトマンズでカクテルを作りに行ってきた。
ここ近年、ネパールの首都カトマンズでも富裕層向けにカクテルバーというのが盛んになってきているのだ。
聞くに2021年から始まる。
理由は海外で活躍、又は学んだネパール人バーテンダーが故郷に帰りスポンサーを集め起業してるのだ。
その中でもこの三つのカクテルBarが
2021年以降のカトマンズのBar文化を創り上げている。↓
Bitter&Co→香港帰り
Bar Barc→シンガポール帰り
Black bird→ニューヨーク帰り
この三つのBarのオーナーバーテンダーが海外で学び故郷のネパールに戻り首都カトマンズのカクテル文化を盛り上げているそう。そこにさらに若い子達が追随する。
又、皆で情報を共有し皆で盛り上げていこうと堅い結束を持ってる。
いわばネパールカクテル文化の黎明期。
2021年以降からカトマンズのBar文化が華を開いた。
それ以前はBarはあったのだろうか?
聞くところによるとあったらしい。
ただそれは街場のBarではなくホテルバー。
カクテルは皆無だったらしくその頃はウィスキーがブームで皆が競うようにスコッチの高級酒を取り揃えるのが偉いBarだったとの事。
カクテルに力を入れようとしたBarも5、6年前にはあったらしいが結局受け入れられなくて潰れてしまったらしい。
ではなぜ今、カトマンズのBar文化は盛り上がってるのか?
これも聞くところによると
①ミドル層が増えた。
昔は上か下か。
雇用主か雇用者かの二極化つまりは昔は金持ちは一部分。今は中間層が増えお金が払える絶対数が増えた。
②若い人が圧倒的に多い。
人口ピラミッドを見てほしい。
5年前はまだ若造だった人も30歳前後になりミドル層になった人がお金を使える余裕を持ち始めたのだ。この図を見ると10年後が最もイケイケだろう。
兎にも角にもネパールのBar文化の黎明期を垣間見れたのは良い経験。
なんといっても若いバーテンダーの目がキラキラしてた。
僕もこの気持ちは忘れないようにしたい。
この黎明期を経て5年後、10年後のネパールのBar文化がどうなっていくのかとても楽しみだ。
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