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烏瓜(カラスウリ)のネグローニ

BenFiddich店主の鹿山です
秋が深まると紅葉の美しさと共に郷愁を感じるのは字の如く『愁』秋心
その郷愁を表現するのは夏に隆盛を極めた植物が徐々に枯れ果てる絵面の紅葉樹コントラスト

夏季に覆い尽くされた俗に言う雑草と呼ばれる蔓性植物達が様々な樹木や垣根等々に巻きつき枯れ果てた姿が美しさを感じる
その中でいま鹿山の実家の畑裏にある藪の中に毎年たくさんの蔓性植物の烏瓜(カラスウリ)が実る

田舎出身の人だったら秋口になるとよく見かけると思う
これ、開けると中身はパッションフルーツ

味はね、

苦くてエグい


しかし苦味にも色々ある。


口中に横に広がる苦味の中にある微かな清涼感
例えばみんな知ってるカンパリなどの一直線に延びる苦味の感覚のそれとは違う

ならばこのカラスウリの苦味とえぐみを
カンパリに合わせたらどうだろう?


やってみた

烏瓜のネグローニ
ジン30㎜
カンパリ30㎜
スウィートベルモット30㎜
烏瓜1個


造り方はすり鉢にて烏瓜と
材料を混ぜ合わせステア


ネグローニは海外でとてもポピュラーなカクテル。イタリア生まれのカクテルでジン、カンパリ、ベルモットの歴史的に薬草酒から派生した酒類の三つ巴のバランス感の苦味カクテル
生薬でも使われる烏瓜も加わるならば
ある種の整合性は肯定できるだろう

烏瓜は根を乾燥させたものを
生薬名で(王瓜根)(オウガコン)
発熱.便秘.利尿.母乳の出の悪い時に用いる。
またすり潰しデンプンを取り葛粉のように用いることができる。
果実は直接皮膚にすり込み、ひび、しもやけなどの肌荒れ防止となる


秋に見かける雑草蔓性果実
カクテルにもできるのだ

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