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雑草という名で片づけられるのは勿体ないという事

BenFiddich店主の鹿山です




木枯らし吹きつけるこの季節
某有名雑誌様より鹿山畑のハーブ畑及び
そのハーブ畑よりカクテル作成の
取材の依頼を受けたが
12月初旬というと緑色系栽培ハーブは
既に枯れ果て
来年への移行準備で絵面的には
とても残念な感じでどうしたものかと





ならばね、






畑近辺でこの時期でも自生してる
その辺の草っぱで
カクテルを作ってみようと
取材を敢行


その辺の草っぱ=雑草(という認識)



いやいや、日本には四季折々の季節変動による
多様な植物の入れ替わりがあり
いわゆる雑草として片づけらてしまうが
実は有用であり芳香を富み
活用できる草はたくさんある。





今回はこれを使ってカクテルを作ってみる


【スイバ】 
酸味がある葉っぱだ




【カキドオシ】
コリアンダーシードのようなスパイシーな香り





【レシピ】
ジン45ミリ
フレッシュレモンジュース20ミリ
粉砂糖2TSP
ソーダ適量
スイバの葉2枚
カキドオシの葉10枚

【作り方】
①すり鉢にカキドオシ、スイバ、ジンを入れ
すり鉢棒で味が滲み出るよう擦る。

②シェイカーの中に茶漉しで①を入れ
砂糖、レモンジュースを入れシェイクし
タンブラーグラスへ注ぐ

③ソーダを適量で満たす





いわゆる『ジンフィズ』スタイルのカクテル





そこにスイバの酸味とカキドオシのスパイシー感が合わさるジンフィズスタイルの仕上がり
(注)このカクテルにはレモンジュースの酸味を加えているがスイバの酸味はシュウ酸であり
酸味のテクスチャーが違う
因みにスイバのシュウ酸は多量摂取には注意
ただ多量であるので例えばポーランドには
スイバスープが存在するので神経質になる必要はない





このスイバとカキドオシ
12月のこの時期でも案外その辺に生えている
どんな植物なのか御紹介



【カキドオシ】
カキドオシはシソ科の植物で
漢字名(垣通し) 
名前の通り垣根を通して隣家へ入り込む雑草
半日陰のところによく生えている。
みんなも見つけて欲しい
カキドオシはその辺に生えてるが
生薬としても使われ生薬名は『連銭草』
昔から血糖値を抑える効能があることが知られているのだ
味わいは清涼感のあるスパイシーな味わい
ミントとコリアンダーシードを
合わせたような香りだ

【スイバ】
タデ科の植物でこれもその辺の畦道などの脇によく自生している。
全草にシュウ酸の酸味があることから昔は子供のおやつになっている。
生薬にもなり生薬名は『酸模根さんもこん』
古代エジプト、ローマ、ギリシャでも利尿作用の効果を期待され重宝されていた。
現在でもアイルランドにスイバのパイ
ポーランドにもスイバのスープ
ウクライナではボルシチにも使うといった
色々なみんな活用している



スイバは初夏にはこんな感じで成長して花が咲く





今年から和ハーブ協会の皆様に
様々な教えを頂き
自身が栽培しているもの以外でも
その横の畦道などで自然に生きている
草っぱ君達も宝物なんだなと
改めて気づかせてもらえた




うん、本当に春夏秋冬違う子たちが
鹿山のBenFiddich畑の脇っちょで
ニョキニョキしている。




しかも手が掛からない自然な宝物




今後もそんなカクテル作ってみようと思う




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