④ ボクって、すごくない?
「〇〇君、自分に酔うてるやろ?」と言われたことは苦い思い出です。40代くらいのことと思います。とてもマネジメント力も営業力も高い、近畿地方の現場の責任者さんからいただいた言葉でした。
またこの歳になってから小学校の同窓会をした時に「あんたに逆らおうと思うやつなかなかおらんかったで」と言われて、子どもの頃から「ボクって、すごくない?感」を醸しだしていたということを再認識させられ、自分の根っこに不快感を持ちました。本人にすればコンプレックスを持ってたし、わりと相手のことを気にしたりする子供だったと思っていたのが誤認だったと知りました。
見出しの写真は数年前に新潟のお寺の本堂で撮影したものです。『人の為と書いて偽りという』 こんなギャフンと堪える強烈なフレーズはあまりないですね。読んでいる自分が偽善者じゃないか、善人ぶってんじゃねーんだよと突き付けられます。
ソフトバンクの孫さんは『人の為ではなく、人の立場に立つべき』と仰っているそうです。長幼の序を大事にし、身分の違いを超えて人の尊厳を大切にされるかたであると存じています。以前に書いた王貞治さんとプロ野球の理想のチームを作り上げていかれていることも、ご両人の共通項だと思っています。社会にはほんとうにすごい人はたくさんおられます。そのなかでも、自分に酔わない、善人ぶらない人は、マネジメント力が高いです。人がついていきます。わたしも多くの上司や僧侶の方に出会ってついて行きました。
でも自分は、なかなかなれません。ガキの頃からそうだったと思うと、情けない限りです。この note で自己肯定感と自己満足の違いを書きながら整理しているのは、せめてあと12✖1か2で死に切るために軌道修正し続けたいと思っているからです。