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『トイ・ストーリー4』 (2019年):映画レビュー

1. 概要
公開:2019年
製作:ピクサー・アニメーション・スタジオ
監督:ジョシュ・クーリー

2. 感想・評価
評価:★★★☆☆
 正直に言います。この映画は食わず嫌いしてました。というのも『トイ・ストーリー』シリーズの3部作は映画界でもかなり上位に入る3部作で、自分も『トイ・ストーリー3』の結末が完璧すぎて、”この終わり方をしたシリーズの新作を出すのは邪道だ”と思っていた。
 見た感想としては「思っていたよりも悪くない、むしろ良い映画」という感じでした。ウッディ、バズ、ジェシーといったシリーズお馴染みのキャラたちは今まで通りもちろん良かったし、新キャラのフォーキーも思いのほか好きなキャラだった。よく”フォーキーはあんまり好きじゃない”とかいう声を聞いてたし、予告でも若干うっとうしいキャラっぽかったから、フォーキー軸にストーリーが進展していくのは若干不安であったが、いざ見てみるとそんなこともなく、映画を見終えた後にむしろ好きなキャラとなったからそこは良かった。ボー・ピープもこれまでの3部作では考えられないくらいの昇格を得た。心の奥底で”こんなキャラだったっけ?”と思う自分もいたが、ウッディとの関係性をより深く見れたという点で良かったと思う。悪役のギャビー・ギャビーも3作目のロッツォみたいな完全悪ではなく、ちゃんと悪事に動機がある点は良かったし、最終的に救われるという展開も良かった。新キャラ含め、キャラクターは全体的に良さげだった。
 残念な点を挙げるとすれば、ウッディと他のアンディのおもちゃ仲間との掛け合いが少なかったことが挙げられると思う。この物語ではウッディは基本フォーキーとボーとともに行動し、他のキャラとはあまり時をともにしない。今まで『トイ・ストーリー』シリーズを通して築き上げてきた関係が見れなかったという点が残念。あと、自分はこの映画を見る前から結末を知っていたが、見ても尚あの結末がどうしても好きにはなれなかった。先ほども述べたが、この『トイ・ストーリー』シリーズはウッディとバズ、そして他のアンディのおもちゃ仲間たちとの関係性が軸となっている。それを捨ててまでボーという、言ってしまえばあまり関係性がないキャラのもとへ行くというのが個人的に好きになれなかった。ウッディの物語を完結させたいという意思は伝わったが、ウッディはやっぱりアンディのおもちゃ仲間にいるべきだったのではと思った。
 以上の点から星3の評価に落ち着いた。冒頭でも述べたが思っていたよりは全然良い映画だったので、これからどんなに不安でも食わず嫌いせず、きちんと見てから評価をしようという教訓になった。

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