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掲示板で出会ったひと はちにんめ⑦

唾液が美味しい。
そう感じるのは、身体の相性がいいということに含まれるんだろうか。
よくにおいが好きだとか言うけれど。

彼は忙しいらしく、そんなに頻繁には会えない。
なので、普段はチャットで会話をしている。

前回、彼はセックスを含めたコミュニケーションを通して、セラピーをしているようだと書いた。

澱のようなもの、がわかると彼がいうのを聞いたとき、わたしはこのひと本物だーと思った。
わたしが見えているものと同じものを見ている。

以前、こんなことを書いた。

過去世の記憶を思い出すのは、湖をかき回すようなものだ。
底の方に澱のように溜まった感情が浮上してくる。

夢のあとさき(https://note.com/belusionbokhylle/n/n716bac401328)より

背骨の前の会陰から頭頂まで、目には見えないがプラーナ管というものが通っている。
エネルギーというのは、そのプラーナ管を通っている。
心が傷つくたびに、その管の中には汚れが生じる。
深い傷の場合は、記憶とともに感情が汚れとなりプラーナ管の壁にへばりついて残る。
その汚れがたまっていくと、病として身体に現れてくる。
感情地図という考え方があって、感情の種類と身体の部位は紐づけられている。

では、この「澱」というのはなんなのかというと、この汚れの一種なのだけれど、中でも一際古い記憶と感情だ。
産まれたとき、あるいはそれ以前の記憶と感情が、子宮の湖の底にたまったもの、というのがわたしの考えだ。
そして、古い記憶ほど、アクセスするのは難しく、癒すのは難しい。
セラピストとすれば、高い能力が必要になる。

彼は、それがわかるといい、それをなくす方法を知っているといった。
わたしには時折見えるくらいで、コントロールは難しいと感じている。
自分でもあることがかすかにわかる程度で、どのようなものなのか掴めないので、なくそうとしてなくすのは難しい。
ヒーリングをしてもらうことはあっても、それが見える人はいなかった。
彼にはプロよりも高いスピリチュアル能力があるらしい。

いつもそれが起こるのは突然だ。
なんとなく、思ったことを言葉に出してしまう。

ねぇ、お仕置きして。
そう書きながら、なんか来たなとすぐに気づく。

彼の答えはいつも甘い。
言うこと聞かなかったらお仕置きだよ。
ちゃんと言うこと聞けたら、いっぱいご褒美あげるね。

怒られるのいやなのに、怒られたいの。

うんうん。
ちゃんと言うこと聞けなかったら怒るよ。
バターのしてほしいお仕置きしてあげるね。

この辺りで気づいた。
わたしは、お仕置きしてほしかったんじゃなく、お仕置きされるようなことをしても、きらわない誰かが欲しかっただけ。
怒られて、そしてそれでもゆるされたい。

わたしのこういう葛藤に彼も気づいていたとわかるのはこの後だ。

だめなこだなって思われたいのかも。

溢れ出したわたしの言葉への彼への返信は完璧だった。

だめなこだよね。
でも、そこが好きだよ。

どうした?悲しくなっちゃった?
という最後の言葉がだめ押しだった。

うん、あのね。
きらいにならないでぬ

と返した後、すぐに

ぬw

と付け加えた。
いつも間抜けなわたし。

ならないよ
ならぬw

と返してくるところまで、完璧だと思った。


澱を、ゆっくりゆっくり溶かしていくの。
流れると気持ちよくてふわふわでしあわせな流れになる。
それが、えっちなこと。

そう彼は言う。

誰でもよかったはずなのに、誰でもよくない。
このひとしかだめだ。
そう思えば思うほど、真っ逆さまに落ちていくような自分を必死で引き止める。

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