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ありがとう、の重量

前回の投稿から、気づけばもう2ヶ月も過ぎていた…
書きたいことはちらほらあれど、「書き上げる」体力がなかった。
どれもこれも途中で止まっている。

そんな中、一つだけ書けそう。
ということで書いてみる。


わたしは、「ありがとう」がとっても苦手である。
だから、ありがとう、についてすごく考えたし何度か書いたことがある。

「ありがとう」が言えない、人間未満だった頃の話
「ありがとう」が苦手な理由(重すぎ注意)

そして、最近、わたしは「ありがとう」の認識をあらためた。
きっかけになったのは、まりりんの「ありがとう」で、彼女はわたしが最近出会った女性だ。
今日はその女性について、書きたいと思う。

突然なのだけれど、わたしの最近のテーマは「姫」だった。
わたしの概念では、「姫」というのは、状態のことだ。
そのひと本人は特に何もしなくても、なぜかマイナスイオンがそのひとから発せられ、周りにいると癒されるので、主に男性が吸い寄せられる?ような状態のこと。
そのひとが側にいると、食べ物あげるとか、なんかついかまいたくなっちゃう、そわそわしちゃう、そんな感じ。

なぜそれをテーマにしたのかといえば、わたしの逆だからだったかもしれない。

手が空けば、すぐになにかやりだしてしまう。
沈黙に耐えられず、初対面の人と話すのが苦手なのに率先しておしゃべりしてしまい、誰からも人見知りだとは認識されない。
おかしくなくても、気を使って笑ってしまう。
大勢の集まりのとき、端っこにいるぼっちのひとについ話しかけてしまい、自分が仲良いひとと全然話せなくて楽しめない。
だから、ひとといるとものすごく疲れたりするし、なんだかいつも焦っている。

かくして、わたしは「姫」になりたいと思うようになったのだけれど、まりりんはその「姫」なのだ。
ほんわりやわらかくてかわいらしい、王道タイプ。

彼女の「ありがとう」は格別だと思った。
そして、格別な理由は「姫」であることと関係が深いと思った。
ということで、わたしの考えるマリリンの姫たる要素をあげてみる。

まず、ゆっくり話すこと。
相手の言葉をちゃんと待つのはもちろん、一旦切れた後に受け取る ” 間 ” があり、そのあとゆったりと言葉が紡がれていく。
もちろん選ばれた言葉も含めて全部が、耳に目に心地いい。
いいなぁ。

そして、素直で愛らしくてまっすぐ。
ここで初めて会った日の夜のエピソードを話さずにはいられない。
夜、寝ようとしたときのこと。
「バターちゃん、寝る?」と聞かれたので
「もうちょっと、これ終わったらにしようかな」と答えたわたしに
「わたし初めて来た場所でひとりで寝られないよ…」
こっちを見つめる瞳に胸がキュンキュンした笑
手元の仕事を速攻で諦めて、まりりんと寝室に向かったのは言うまでもない。
わたしが同じセリフを言っても、あんなに可愛くならない。
まりりんの言葉はまりりんが言うから力をもつ。
いいなぁ。(2回目)

もうひとつは味わう力だ。

わたしは、スピリチュアル界隈のひとに「行動できてすごい」と言われる。
そう、わたしは行動する。
というか、待つとか止まっていることが苦手なのだと思う。
いやなこととか置いておくより、やってしまった方がスッキリしたりする。
思いついたら、行動している、くらいのレベルだ。
けれどまりりんと出会って、この行動力の裏側にある弱点に気づいた。

わたしは、味わうことを忘れる。
だから、全部を受け取れていない。
これは盲点だった。
自分で行動したら、そのあとの行動を探してしまっていて、行動の結果が出るのを待って、それを確認して味わうということを忘れている。
だから、全然変化しない、といつも思っている。
ひとの変化には気付けるタイプなので、不思議だった。
謙虚とか自己評価が低いとかではない、単に鈍いのだ。
周りのひとに言われて気づいたりする。

まりりんを見ていると、味わう ” 間 ” がある。
例えば紅茶をいただくとして。
その前にお店の雰囲気や、運んできた店員さんの態度や、ティーカップの柄や、紅茶の香りや、前に座っているひととの会話や、壁に掛けられた絵や、目の前に置かれた花、紅茶にまつわるその全部を味わっている感じがするのだ。

だから、彼女の「ありがとう」は格別なのだ。
「ありがとう」には重量があって、それは受け取った分の重さに等しい。
彼女にはひとよりも繊細に受け取れる感性があって、受け取れた分が「ありがとう」に変わる。
だから、尊いのだ。

まりりんに愛でられた花はなんと幸せなことだろう。

そんなことを考えていたら、わたしの周囲は変化した。
元夫が「ありがとう」と言うようになった。
ちなみにこの元夫については散々書いてきたけれど、結婚生活の中で彼が「ありがとう」をいえなかったことは、離婚原因のひとつだ。
あまりにも言われるので、少し気持ち悪いくらいである。
そして、もともと「ありがとう」がわたしよりも上手な宇宙人と地球人の「ありがとう」も増えたように思う。

わたしも少しは「姫」に近づけたのかもしれないと思う今日この頃だ。

まりりんと出会えて、ほんとうによかった。
ありがとう。

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