いらっしゃいませよりこんにちは😃
ある酒店を視察。
ミステリーショッパーとかではないです。普通にひとりのお客としてお店にお邪魔します。
1時間ほど滞在させて頂きましたが、次から次からお客様が入って来られます。
私が見たところ、ほぼ100%がリピート客。
店内に入るなり、ワインコーナーに直行して目指すワインを手にレジへ来る人。
スタッフと談笑しながら購入する人。
そんな中、中年男性がひとり入店して来られました。
スタッフ「いらっしゃいませー」
お客さま「無言」
スタッフ「レジでニコニコ無言」
お客さま、無言で店内をぐるっと一周。
何度か立ち止まりましたが、
何も買わずに出て行かれました。
スタッフ「ありがとうございましたー(元気に)」
残念、何も買わずに立ち去られました。
買う積もり、1%もなかったのかなあ。
スタッフに伺いました。
高萩「今の方は顔はご存知?」
ス「いや」
高萩「でも、徒歩来店だからご近所さんですね?」
ス「そうですね」
●「いらっしゃいませ」より「こんにちは」
私、いつも思うのですが、元気に
「いらっしゃいませー」とあいさつされたら
お客の側は何と返すのが正しい返事なのでしょうか。
「いらっしゃいましたー」でしょうか。
商売はコミュニケーションのキャッチボールです。
お店の側が何か言ったら、お客様に何と返して
欲しいのかを想定して、声をかけてみましょう。
洋服屋さんを想定してみます。
店「いらっしゃいませー」
客「いらっしゃいましたー」
店「こちら、新作で今日入荷しましたー」
客「それは良かったですねー」
店「これ、私も持っているんですよー」
客「それがどうかしましたかー」
なんか、売れそうな感じがしませんね。
スタッフさんに「入店された方に『こんにちは』と声をかけてみませんか?」と余計な助言をしたのですが、面白がってくださり、
「じゃあ、次のお客さんからやってみます」と。
おお、さっそく来ました。ドアの向こうで
手書きの力作イーゼルをじっと眺めています。
自動ドアが開きました。
スタッフ「こんにちはー。」
お客さま、かるく会釈。
店内をさらっと見渡して、
「えーと、このワイン・・・」とスタッフさんに何やら話しかけています。
おお、コミュニケーションの掴みに成功したようです。
●いらっしゃいませのもうひとつの弱点
いらっしゃいませの、もうひとつの弱点は
どうしても、「いらっしゃいませ」と発する瞬間にお辞儀をしてしまうこと。
目線が合わない。
こんにちは、ならお客様の顔を見て言えますが、いらっしゃいませー、だと、自分は目を伏せてしまいませんか。
コミュニケーションは当然、起きづらい。
接客の場面をお持ちの方、面白そうと感じたら
ぜひ、試してみてください。
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