あけましておめでとうございます。
本年も変わらずご指導のほど、
よろしくお願い致します。
今年も99人の「常識人」に嫌われても、
ひとりの「非常識人」に共感して頂ける文章を書いて参ります。
●何をしてくれるんですか?
私達は知らず知らずの間に「お客様」になってしまうことが多いのです。
私だって偉そうなことは言えません。
「お茶が出て来ない」
「飛行機が遅れた」
「在庫が切れていた」
「忘れ物をキチンと探さない」
「私はお客」がベースだと、イラっとして
サービスが悪い!となってしまいます。
駅や病院などで
大きな声を出している人をみると
本当に気分が悪いです。
自分が大切にされていないと怒る人の
傾向として、お金を払っているのだから、良くしてくれて当たり前。
そんな考えが根っこにあります。
サービス業だけではなく、
セミナーや講演もそうです。
アンケートに
「詰まらなかった」
「参考にならなかった」
社会主義国で誰かから強制されて参加させられたのなら判りますが、自分の意志で申し込んで「参考にならなかった」。
それは自分の選択眼が鈍っているだけです。
アマゾンの書評もそうです。
買って詰まらなかったらスルーすればいいのに、わざわざパソコンを開いて、
著者も読むであろう書評欄に悪態をつく。
残念な人生としかいいようがありませんが、
溜飲をさげて、楽しいのでしょうか。
楽天やじゃらんには宿の口コミサイトがあります。日本人はネガティブなこと、厳しいことを書くのが大好きです。
旅館やホテルの担当者の脅威でもあり、
大変なストレスを抱えていると聞きます。
本当にお気の毒です。
・チェックイン時、フロントが雑談していた
・洗面台に髪の毛が落ちていた
・部屋が寒かった
・となりの部屋がうるさかった
・コンビニが近くになかった
・特典の粗品を貰えなかった
コンビニに用があるなら、予め買ってから
チェックインするか、事前に電話で
「近くにコンビニありますか?」と聴けばいいだけです。
特典貰えないなら、その場で確認すればいいのに。黙って帰って来て、戻って来てから口コミサイトに書き込む。
残念な人生です。
貴重な時間とお金を使っているのに、
本当の旅行の楽しみ方を知らない人なのでしょう。
粗品が貰えなかったから旅行に不満が残った?
お客としてのリテラシーが低いのか、
お客だから何を言ってもイイと親から教わっているのか。
一度きりの人生、
とにかく、残念のひとことです。
そんなにあなたは偉いんですか?
と思ってしまうことが本当に多い。
口コミ評価サイトというのは、書き込む人の
リテラシーが高ければとても有用ですが、
日本の口コミサイトは読んでいると
だんだん気分が悪くなって来ます。
一億総評論家、でも、私には
自分のストレスのはけ口にしているとしか思えない。
外国の旅行サイトなどを見ていると、
プラス発想、ポジティブなことがたくさん書いてあることが多いです。もちろん例外もあります。
アメージングとかポライトとか、ナチュラルとか、その宿の良いところを見つけて書き込みます。
なぜか。
その宿に泊まることを、誰かに強制されたのではなく大人である自分が自分の意志で決めたのだから、決めて泊まった以上は「良いところをみつける」ほうが快適に滞在できるからです。
口コミサイトというのは、
ハッピーな気分のシェアであり、
糾弾するためのものではないからです。
同じお金払うなら、快適な気分で過ごしたほうがいいに決まっています。
私は旅の仕事を長年手がけていますが、
大の大人が旅先でイライラして、些細なことでクレームをあげている人をみると
「おとなげないなあ」と思ってしまいます。
●それが判れば苦労はしないわ
以前、バンクーバーからウィスラーに向かう
観光列車がなぜが3時間以上遅れました。
外は大雨。
女性車掌さんに遅れの理由を聞くと
「良く判らないのよ」
「ここは単線で、対向列車が来ないことには
出発できないのよ」
その対向列車はいつ頃来そうですか?
と聴いたら、女性車掌さん、
「それが判れば苦労はしないわ。」
周りの乗客は静かに読書をしたり、
窓の外をみたり、家族で雑談したり、
(不思議と居眠りしている人はいないのです)
いつ動くのかと聴いたのは私だけ、
クレームをあげる人などひとりもいません。
列車の遅れは不可抗力なんです。
(まあ、看護師や消防士がストライキをやる国ですから列車の遅れなんて、蚊にさされるくらいの出来事なのかも知れません)
この状況は不幸か?
そんなこともないですね。
おしゃべりしてればいいし、
持って来た本を読んでいればいい。
車内では多くの人が読書をしていました。
外国の人(ここでは私達が外国人ですが)は
旅にたくさんの本を持って来ます。
恐らくウィスラーへの日帰り客は私達だけ。
他の方は2週間や3週間は旅するのでしょう。
こう考えると、几帳面できっちりした日本人は
賞賛されることも多いですが、
「心のハンドルの遊びがない」
ゆとりのない国民とも言えます。
私、安くないお金を払っているのですが、
あなたは私に何をしてくれるのですか?
どうして、大切にしてくれないのですか?
そんな考え方をしているうちは、
幸運の女神は微笑んでくれません。
拙著を2冊、世に送り出して下さっている
札幌の出版社、エイチエス斉藤専務。
読書のすすめの清水店長を札幌に招き、
逆ものさし塾を主宰されています。
案内文にはこのように書かれています。
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今回も清水店長の話が中心になりますが、
この塾は、先生と生徒の関係ではありません。
教えてもらう、教えて上げようという塾ではないのです。
そんな垣根を取っ払って一緒に学ぼうではありませんか。3,000円払うと、私は何が得られるのですか?
そんな人は来なくて良いのです。
いや、来て貰ったら迷惑なのです。
3,000円払って、尚かつ、この塾をよりよいものにする為に、自分には何が出来るのかを考える。
それが「逆ものさし塾」だとの想いで主宰されています。
素晴らしい考え方だと思います。
私は日本人がもっと自分に責任を持って
社会の中で自分の責任を果たすために、
このような考え方がもっともっと広まることを
心から願っています。
長文になりました。
今年の決意。
あなたは私に何をしてくれるんですか?
こんなことを平気で言う人間にならないために、「報恩謝徳」の心で日々を過ごします。
高萩徳宗
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