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喫煙者へのおもてなし

SNSで、
「ヨーロッパはやはりすごい、日本は遅れている」と書くと一定の割合で、
「日本にもいいところはある、海外礼賛はやめろ」とのご批判を頂きます。

私の文章が、
思い切り上から目線なせいか、
年に数回、ものすごい勢いで攻撃されます。

文章が上から目線に感じられてしまう
のは、断定口調で書いているからです。

「~と思う」
「~に違いない」
「~も言っていた」

と、断定を避ける文章など
読んでいても伝わりません。

・ヨーロッパの喫煙事情

今回、エストニアのタリン、
フィンランドのヘルシンキを旅して思ったのが、街中のそこら中で路上喫煙している
人を見かけたことです。

ヨーロッパでは屋内は全面禁煙。
シガーバーなどを除いて
お酒を出すお店も禁煙です。

ホテルは当たり前のことですが
全室禁煙。

チェックイン時に「部屋でタバコを
吸わない旨」の誓約書にサインを
させられ罰金は2万円なんて
普通です。

クレジットカードで予め罰金の
デポジットまで取られます。

スイスやフィンランドではタバコは
一箱1,200円くらいします。
箱のデザインはホラー映画のような
死を間近にした患者の写真だったり
します。

あの箱見ながら、
タバコって美味しく吸えるのだろうか。

フィンランドでは、タバコを販売する際、
パッケージを見せてはいけないそうです。

いやはや。

・懲罰的発想では問題は解決しない

ヨーロッパの多くのレストランやカフェには
必ずテラス席があります。

喫煙者はこちらに座ります。
だからテラス席は副流煙に溢れています。

建物の外やメトロの駅を出てすぐの
場所は喫煙者が何人も、時には
十人以上がプカプカやっています。

歩きタバコも日本の比ではありません。

何が言いたいかと言うと、
タバコは健康に悪いからやめましょう的な
取り組みには意味がないと言うことです。

屋内での規制を厳しくすれば、
外に出て吸うだけの話です。

当たり前のことです。

ヨーロッパのような、何ごとにも先進的と
思われる国でさえ、タバコ問題を
解決出来ていないのです。

まして、優柔不断で何も決められない
日本の政治家や官僚に、良き着地点を
決められるとは思えません。

タバコ議連はさすがに笑えますが。
あ、ハンコ議連もね。

私なりに論点を整理すると以下のようになります。

1.喫煙行為の是非は論じない
2.税収に寄与することは事実
3.最大の課題は副流煙
4.歩きタバコの危険性は無視出来ない

解決策としては、
世界的にみて激安の日本のタバコを
今の倍額くらいにして
(多分、喫煙者の本数もその方が減るので)
喫煙スペースを十二分に確保すること。

例えば、新宿駅構内が全面禁煙で、
一服したいと思ったら、
西口地上にある喫煙スペースまで
行かなければなりません。

歩いて5分10分かかる場所にしか
喫煙スペースがないのは高額納税者への
おもてなしとしては、
あまりに気の毒です。

まして、西口地上にある喫煙スペースは
単に灰皿が置いてあるだけなので、
数十人の喫煙者で桜島の火山灰の
ように真っ白になっています。
副流煙の嵐も吹き荒れている。

つまり、
誰ひとりとして幸せになってないのです。

スイスのジュネーブやチューリヒ空港には
タバコメーカーが協賛している
喫煙ラウンジがあり、ゆったりした
ソファや飲み物があります。

羽田空港や東京駅にある、
罰ゲームみたいな喫煙場所は、
はたから見ていても感じが悪いです。

まずは、街のあちこちに、
まともな「屋内喫煙ラウンジ」を
作り、レストランや路上で喫煙しなくて
良い環境を整えることが先決です。

ストレスがあるから喫煙している
にもかかわらず、
吸えない、変な目で見られる、
肩身が狭い、おまけに
体に悪いことをやめられないと
レッテルを貼られる。

飲酒に比べたら、扱いが雑です。

街中のそこら中に喫煙ラウンジを
作ることこそが、骨抜きにされて
しまった屋内喫煙禁止を現実化させる
切り札になると確信しています。

とにかく、
飲食店やカフェで、周りに他の人が
いるのに煙を撒き散らす環境だけは、
なんとかした方が良いです。

アジアでも屋内喫煙オッケーは
もう日本くらいしかありません。

ちなみに私はタバコは
20歳でやめました。

煙とマナーが悪い喫煙者は
大嫌いですが、
ヘビースモーカーの大親友も
大勢います。

タバコが悪いのではなく、
質の悪いスモーカーが
全てを台無しにしているのです。

それにしても、
日本はタバコはボゴボコに
叩かれるけれど、
飲酒して暴れる輩には酷く寛容だなぁ。

飲酒議連もあるのかな。
駅員時代、泥酔客から日常的に
殴られていた私からすると
酔っているから免責はちょっと。

喫煙者へのおもてなしがあるとするなら、
泥酔者にも、何かおもてなしの手立ては
あるのでしょうか。

良いアイディアあればお知らせください。

高萩徳宗


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