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読書感想文の審査して。


たまたま

全国規模の 読書感想文(正確には自分のおすすめの本の紹介)の

中学生の部の800点を 読ませていただく機会を得たので

感じた事を書いてみる。

まず、ひとつめ。

国語科の教諭、または 作文を指導される方の技量が 子どもの作品に現れるということ。

中学校と、高等学校の国語科教諭の免許を持っていても国語科教諭として

勤務していないものが言うのは 厚かましいが

あえていうなら 作文は練習したら誰でもうまくなる、たぶん。

ようは、指導しているまとまり(おそらく、応募元ごとにまとまっていると思うので)ごとの

作文の良しあしの量が、均一でない=違いがありすぎる。

たかが、800作品ではあるが 

決められた時間で「この本を読んでみたいな」と

感じさせるための、掴みの一言が大切だ。

「わたしがこの本をお勧めするのは・・・」

「この本の良いところは・・・・」

から始まる応募作品について 実は後回しにした。

それ以外の第一行の物から優先的に審査していった。

例えばこんな感じ。
 『君の話』 三秋縋著 早川書房 1238円

を前述した理屈に当てはめておすすめ暴騰を書くとしたら

同じ本をお勧めするのにも

「私がおすすめしたいのは三秋縋さんの『君の話』です。この本で一番おすすめの場面は

真っ暗な書斎でひっくり返ったカメを起こしてあげるようにレコードをひっくり返して・・・・・」

というはじまりよりも あきらかに

『「レコードはA面が終わったらひっくり返してB面にしてあげないといけないの」レコードなんて令和の時代にあってまるで時代の遺物のようだと感じながら、けれどこの一言こそこの物語の中心的テーマ生と死をどこか感じさせる部分で・・・・・』

と言った書き出しの方が『これから何の本を読もうか」と考えている人にとって

おっ!と惹き込まれていくのではないかと思う。 ・・・・・どう?

ふたつめには、

どんな本を取り上げるのか、である。

漫画でも、絵本でも、もちろん、小説でもよいよ。

でもとことん惚れ込んで本なのかな?と思わせられた。

けれどあえて、漫画をお勧めするなら

『とことん惚れ込め』=惚れこむほど読め!である。

 表現が妙ではあるが(^_^;)

『この本は一生に一度出会えるかどうかというくらいすっげえ本なんだ!』感が

必要だ。だって、漫画って絶対そのくらい読み込むものだろう?

今回

応募された作品を読んで残念ながらそこまでの熱量を受け取る事が出来なかったんだ。

そこまで言うならお前書いてみろよって言われそうだから書いてみるかな。

私が今おすすめする漫画なら少し古いかもしれないけれど 「響」について


響~小説家になる方法~(1) (ビッグコミックス)
Amazon(アマゾン)
605円
 


7月末に全巻を大人買いし

寝る前のわずかな時間に読んでいるが、5巡目を読み始めている。

なんで? 響の生き方ほど乱暴で過激ではないが 自分に近いように思えて

ああ、そうだ、好きなものは貫いていいんだとか だれにも左右されない自分の保ち方とか

よむたびに、もっと過激に、自分らしく生きていいと思う。励まされ、教えられ、背中を押される。

響は、私の娘世代であるが、私は響のように生きたい。中二病のようだがほっとけ!

・・・・・(^_^;)というくらい、作品にほれ込んでおススメを書いたらいいんじゃないか。

うーん

かいてみるか? 300字 読みたいと思ってもらえるかなあ 

299文字 「お気に入りの一冊をあなたへ」 上原 美樹

「7月末に全巻を大人買いした。寝る前のわずかな時間を使い5巡目5巻を読み始めている。なんで?って、なんでかな。主人公はJK。同級生の評価は『眼鏡をかけているちびでださい根暗女子』でも『誰ともつるまない、自分オリジナルを持っていて、どうしようもなくかっこいい』雰囲気のある女子。「響~小説家になる方法」の響の生き方は、乱暴で過激だ。読むたびに、好きなものは貫け!とか、だれにも左右されない自分でいろとかびんびんと伝わってくる。ページをめくればもっと過激に、自分らしく生きていいと、励まされ、教えられ、背中を押される。響は、私の娘世代であるが、私は響のように生きたい。生き方の指南書に思う。迷うなら読め。」

うーん。 微妙かあ?  ま、いいか。までも、参考だからさ。


以上

読書感想文について 書いてみた。

私のおすすめする読書感想文の書き方の本をいくつか紹介しておく。(ちょっとえらそう)


*小学生100冊読書日記―フィンランド・メソッドで本が好きになる (RYU SELECTION)
Amazon(アマゾン)
1〜3,650円
 
*読書感想文を楽しもう―本と子どもを結ぶ読書感想文の書かせかた

*読書生活をひらく「読書ノート」 (はじめよう学校図書館 7)


普段の読書生活は、感想文に役に立つ。

普段の生活の中で 読書していなかったとしても、心動かせる生活をしていたら

作文は書ける。 心動かすって、難しくない。

空を見る。 風が髪を揺らす。 その時どう感じたか。

言葉で表す。 その繰り返し。

タンポポの花を見て そこに何を感じるのか。

その場だけでなく 花を咲かせるまでのタンポポの生き様(みょうだな)とか

種を飛ばした後のタンポポのこと。

タンポポの根っこのこと。

すべてを想像する。

きっと生き方が感想文になる。


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